西部で散水禁止令、温室農家に最大1.5億ユーロの損害懸念
デルフラント水管理局が夜間取水の免除を拒否、農業団体は代替水源の確保を急ぐ
オランダ西部で深刻な水不足が続くなか、デン・ハーグとロッテルダム間を管轄するデルフラント水管理局(Hoogheemraadschap van Delfland)は今週水曜日から同地域に散水禁止令を発令した。農業団体グラスチュインボウ・ネーデルラント(Glastuinbouw Nederland)は夜間に限った用水路からの取水免除を求めていたが、水管理局はこれを拒否。大規模な農業被害が現実味を帯びてきた。
免除申請を却下、「ひとつの例外も認められない」
デルフラントの広報担当者は「地域の安全を保証しなければならない非常に困難な状況にある」と述べ、今回の措置の必要性を強調した。禁止令と並行して、水管理局は北海に注ぐ河川沿いの水門を閉鎖し、塩水が淡水系統に流入するのを防ぐ対策も取っている。「ダイクが乾燥して亀裂が生じるような取り返しのつかない損害を防ぐために、これらの措置は絶対に必要だ」と同担当者は語る。なお、農家に対しては深夜0時までは貯水タンクへの水の補充が認められており、厳格な禁止令のなかでの唯一の例外措置となっている。同局はオムロープ・ウェスト(Omroep West)の報道によると、水曜日から監視員を配置して禁止令の遵守状況を確認するという。
150社超が打撃、4分の3が「2〜3週間で水切れ」
グラスチュインボウ・ネーデルラントによると、地表水の使用が禁じられることで150社以上の温室農家が深刻な影響を受ける見通しだ。主にウェストランドやオーストランド地域で露地栽培を行うこれらの農家は、用水路や雨水タンクに依存しており、独自の代替水源を確保しているのは露地栽培農家全体の約10%にすぎない。同団体が会員への調査をもとに試算したところ、農家の4分の3が2〜3週間以内に水不足に陥ると予測しており、損害総額は最大1億5000万ユーロに達する可能性があるという。
温室農家側は、処理済み下水や塩水を用水路に混入して水質を調整すれば取水が可能になると提案している。「ほぼどんな水でも、水がないよりはましだ」という切実な声も上がっている。デルフラントはこの可能性を調査中としながらも、「望ましくない措置であり、本当に他に手段がない場合にのみ実施する。何より雨が降ることを強く望んでいる」と慎重な姿勢を崩していない。
貯水施設に緊急備蓄、しかし根本解決は「雨頼み」
水管理局は、隣接するライン水管理局(Rijnland)と同様に、豪雨時に使う遊水池を緊急の淡水備蓄に転用する対応も取っている。ウェストランドにある自然保護区デ・ウォッレブランド(De Wollebrand)の一角では過去数日間で水位を2メートル引き上げ、22万5000立方メートルの水を確保。さらにベルケル・エン・ロデンリースの干拓地にも120万立方メートルの淡水を貯留する予定で、これらの水が今後、用水路や運河の水量を補うために使われる。
今回の措置はオランダ西部の農業セクター、とりわけ日本向けにも花卉や野菜を輸出するウェストランド周辺の温室農家にとって経営直結の問題だ。在蘭の日本人ビジネス関係者にとっても、サプライチェーンへの影響という観点から、今後の降雨状況と水管理局の方針転換の有無に注意を払う必要があるだろう。
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情報源: NOS Algemeen
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