メインコンテンツへスキップ
大規模自然火災が同時多発すれば対応不能——オランダ消防当局が警告
社会 読了 2分

大規模自然火災が同時多発すれば対応不能——オランダ消防当局が警告

気候変動で急増する山火事リスク、人員・車両・装備すべてが不足

この記事をシェア ✓ コピーしました

リンブルフ州フェンレイで大規模な自然火災が続くなか、オランダ全土25の安全管理区域(Veiligheidsregio’s)を束ねる協議機関「安全保障理事会(Veiligheidsraad)」のヤック・ミッカース氏が、現体制の限界を率直に認めた。「このリンブルフの大規模火災のような事態が、他の地域でも同時に発生した場合、対応能力の限界に達する」と述べ、人員・消防車両・必要資材のすべてが不足していると指摘している。

気候変動が変えた火災リスクの水準

ミッカース氏が強調するのは、問題の根本にある気候変動と乾燥化だ。「自然火災のリスクは急激に増大している」と同氏は述べ、今回のフェンレイだけでなく、過去数カ月でもオイルスホット(ノールトオースト・ブラバント州)やヴェルウェで繰り返し火災が発生していた事実を挙げた。従来は例外的な事態とみなされていた大規模な自然火災が、今や毎シーズンの現実的な脅威になりつつあるという認識だ。

とりわけ深刻なのが、森林地帯特有の地形への対応力不足である。「市街地の消防とは異なり、森林や荒地では悪路を走行できる特殊な車両が必要になる」とミッカース氏は説明する。しかし現状、そうしたオフロード対応の消防車両は全国的に十分に配備されていない。加えて、自然火災への対処に特化した専門訓練を受けた消防士の数も、増大するリスクに見合った水準には達していないという。

ヴェルウェ、北リンブルフ……懸念が高まる地域

ミッカース氏が特に危険度が高いと名指しした地域は、ヴェルウェ、北リンブルフ、ノールトオースト・ブラバントといった広大な森林を抱えるエリアだ。これらの地帯は乾燥した気候条件が重なりやすく、ひとたび延焼すれば消火活動が長期化する。今回のフェンレイの火災でも、消火作業は翌朝まで続くとみられており、NL-アラート(緊急通報システム)が引き続き発令されるなど、住民への影響も長引いた。

在蘭日本人にとっても、ヴェルウェ周辺やブラバント州の自然公園は身近なレクリエーション先であり、無関係ではない。当局は現在、追加の人員確保と特殊車両の整備に向けた取り組みを進めているとしているが、現時点では対応体制の強化は完了していない。気候変動への対応が社会インフラの整備に追いついていないという構造的な課題は、今夏以降も繰り返し問われることになりそうだ。

情報源: NOS Algemeen

この記事をシェア ✓ コピーしました

📩 無料メールニュース

明日のオランダニュースも、メールで読みませんか?

毎朝、その日のニュース要約と音声版(ポッドキャスト)が
メールで届きます。無料です。

無料で購読する

関連ニュース