独との国境検問で死者4人、オランダ市長らが撤廃を強く訴える
事故多発地点バッベリッヒ付近で繰り返される悲劇——地方政治家が国に対応を要求
オランダとドイツの国境付近で、交通事故による死傷者が後を絶たない。ドイツが2024年12月に国境検問を強化して以来、これまでに4人が死亡し、少なくとも10人が重傷を負っている。先週金曜日にも、A12道路のバッベリッヒ付近でトラック2台を含む4台が絡む衝突事故が発生し、3人が負傷した。同地点では今年3月にも5台絡みの事故が起きており、子どもを含む3人が負傷している。こうした事態を受け、地元の市長らが国レベルでの対応を強く求め始めた。
市長たちの声——「ドライバーの不注意では説明できない」
ゼベナール市の代理市長アード・ファン・オーストンは、オランダのヴィンセント・カレマンス交通大臣に書簡を送り、検問の延長を支持するドイツのアレクサンダー・ドブリント内務大臣との直接協議を求めた。地元メディア「オムロープ・ヘルデルランド」のインタビューでファン・オーストンは「周辺自治体——オランダ側もドイツ側も——に状況の深刻さを訴えてきたが、返ってくるのは『代替手段がない』という言葉だけだ」と語った。さらに「ドライバーは注意して運転すべきだが、これは単に注意を払えば解決する問題ではない」と述べ、事故の頻度と規模が構造的な問題であることを強調した。
4月には、ナイメーヘン市長でオランダ地域安全委員会議長を務めるフーベルト・ブルルスも声を上げた。ブルルスは検問が数百万ユーロ規模の損害と収入減をもたらし、生活道路にも深刻な交通混乱を引き起こしていると批判。さらに、検問の実効性にも疑問を呈した。ドイツ側のデータによると、導入から6か月間でオランダからドイツへの不法入国が疑われたのは約3,500人、国境で引き返させたのは1,750人。一方、オランダ側は導入後9か月間で12万3,320人の書類を確認し、470人を送還するにとどまっている。
検問延長の構え——欧州移民協定も「歯止め」ならず
オランダのダフィット・ファン・ウェール外務大臣は、欧州移民協定の発効により国境検問は「過去のものになる」と発言していた。しかしドイツ政府はこれを意に介さず、検問を少なくとも今秋まで延長する方針を維持している。EU内での人の自由移動を保障するシェンゲン協定の精神とも相反するこの措置は、オランダ国内で広範な批判を集めており、地方から国政レベルへと問題が波及しつつある。
在蘭日本人にとっても、ドイツ方面への自動車移動の際には国境付近での渋滞や車線変更に注意が必要な状況が続いている。A12やその周辺の一般道は混雑が常態化しており、旅行や業務での移動計画には余裕を持った時間設定が求められる。ドイツとの二国間協議の行方は、オランダ社会全体が注視するところだ。
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情報源: DutchNews



