ザルトボメル市が極秘で110万ユーロの物件取得——市議会も非公開で予算承認
売値を上回る価格での取得が、透明性の観点から問題視される
ヘルダーラント州ザルトボメル市で、民間市場に売り出されたばかりの物件を市が極秘裏に取得していたことが明らかになり、地元で波紋を広げている。当該物件の売り出し価格は98万9000ユーロ。しかし市はリスト公開直後から買い手として接触し、最終的に売値を大きく上回る価格での取得に動いた。
市議会も「密室」で承認
市は取引を成立させるにあたり、市議会に対して予算の承認を求めた。しかしその審議は通常の公開の場では行われず、情報が外部に漏れることを防ぐという理由のもと、非公開の会議として進められた。承認された予算額は110万ユーロで、当初の売り出し価格より約11万ユーロ高い水準だ。自治体が不動産を取得する際に競合入札者を意識して非公開手続きをとること自体は珍しくないが、今回は売値を上回る額での取得が秘密裏に決定されたことが問題視されている。
透明性と公金支出の観点から批判
オランダの地方自治体が公金で不動産を取得する場合、その目的や経緯について住民への説明責任が求められる。今回のケースでは、市がなぜ市場価格を超える金額を支払ったのか、またその物件をどのような目的で使用するのかについて、現時点で十分な情報が公開されていない。議会審議を非公開とした判断についても、民主的な透明性の観点から疑問の声が上がっている。
在蘭日本人にとっての含意
今回の一件は、オランダの地方行政における意思決定の透明性という普遍的な問題を浮き彫りにしている。自治体が不動産市場に参入する際の情報開示のあり方は、住民や納税者である在蘭日本人にとっても無関係ではない。公共調達や行政手続きにかかわる局面では、地元メディアや市議会の動向を継続的に注視しておくことが、権利保護の観点からも重要といえる。
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