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政治・行政 読了 2分

EU「修理を受ける権利」指令が施行——家電は交換より修理へ

電子廃棄物の急増に歯止め、消費者の法的根拠が拡充

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壊れたスマートフォンや家電製品を「修理する」より「買い替える」ことが当たり前になって久しい。しかしその慣習を変えるEUの新たな指令が、本日より正式に施行された。メーカーに対して、故障した製品を交換ではなく修理する取り組みをより積極的に行うよう義務付けるもので、急速に積み上がる電子廃棄物の山に歯止めをかけることが狙いだ。

「修理を受ける権利」とは何か

今回施行された指令の核心は、消費者が持つ**「修理を受ける権利(Right to Repair)」**の法的整備にある。これまでメーカーは、修理対応を任意の範囲にとどめたり、修理より新製品への買い替えを事実上誘導したりするケースが少なくなかった。新指令のもとでは、一定のカテゴリーに属く家電製品について、メーカーは部品の供給や修理サービスの提供を拒否しにくくなる。消費者側にとっては、修理を求める際の法的根拠が明確になることを意味する。

対象となる製品カテゴリーには洗濯機、冷蔵庫、スマートフォン、タブレット、テレビなど日常的に使われる家電が含まれており、オランダを含むEU全加盟国で一律に適用される。

電子廃棄物問題という背景

この立法を後押ししたのは、欧州全土で深刻化する電子廃棄物(e-waste)の増加だ。EUの統計によれば、電子廃棄物は世界で最も急速に増加している廃棄物の一種であり、適切にリサイクルされないまま埋め立てや非公式処理に回されるケースも多い。製品を長く使い続ける「修理文化」を社会に根付かせることで、資源の無駄遣いを減らし、サーキュラーエコノミー(循環型経済)への移行を加速させる狙いがある。

EUはすでに「エコデザイン規則」などを通じて製品の省エネ基準や部品交換のしやすさを規定してきたが、今回の指令はその延長線上に位置する最も強力な消費者保護措置の一つとされる。

在蘭日本人の生活への影響

オランダに暮らす日本人にとっても、この指令は身近な変化をもたらす可能性がある。家電が壊れた際に販売店やメーカーへ修理を依頼しやすくなるほか、修理専門業者のネットワーク整備も各国政府に求められるため、修理サービスへのアクセスが改善されることが期待される。

一方で、指令の実効性はEU各国の執行体制や企業の対応速度に左右される部分も大きく、消費者が実感できる変化が広がるまでには一定の時間がかかるとの見方もある。それでも、**「壊れたら捨てる」から「壊れたら直す」**という意識の転換を法律が後押しする時代が、今日から始まったことは確かだ。

情報源: NU.nl

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