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シェルとフィリップスがロシア系ランサムウェア攻撃の被害に――Cl0pが計100GB超のデータ窃取を主張
経済 読了 2分

シェルとフィリップスがロシア系ランサムウェア攻撃の被害に――Cl0pが計100GB超のデータ窃取を主張

共通ソフトウェアの脆弱性を悪用、50社近くが標的に

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オランダゆかりの世界的大企業、シェルとフィリップスが相次いでサイバー攻撃の標的となった。ロシアとの関連が指摘されるランサムウェアグループ「Cl0p」が自らのウェブサイト上で両社への侵害を主張しており、ゼネラル・エレクトリックや決済大手フィサーブを含む約50社がターゲットリストに名を連ねている。

窃取されたデータの中身

Cl0pがシェルから盗み出したと主張するデータ量は約89GBにのぼり、技術図面、施設画像、試験報告書のスキャン、プロジェクト計画書などが含まれるとされる。フィリップスからは約13.5GBが窃取されたとされ、その大部分は設計図や青写真(ブループリント)だという。いずれも企業の知的財産の根幹に触れる機密性の高い情報であり、流出・売却された場合の影響は計り知れない。

両社ともに現時点では侵害経路を公表していない。シェルは「事案の可能性を把握している」と述べるにとどまり、フィリップスは「特定の社内サーバーへのサイバー侵害の試みを特定・封じ込めた」と説明。NOS(オランダ公共放送)の取材に対してフィリップスの広報担当者は、「状況はすでにコントロール下にあり、顧客への影響はない」と語った。身代金の要求額については、現時点で明らかになっていない。

脆弱性の根本と業界への警鐘

セキュリティ研究者らは今回の攻撃を、米国のエンジニアリングソフトウェア企業PTC社が提供する「Windchill」のシステム上の欠陥と関連づけている。この脆弱性に対するパッチは6月17日にリリース済みだが、パッチ適用前に侵害が行われたとみられる。

Cl0pは2019年から活動を続けるグループで、これまでの活動で他の被害企業から推定5億ドルを強奪したとされる。その手口は、企業から機密データを窃取したうえで、身代金を支払わなければデータをオンライン上で公開・売却すると脅迫するというものだ。

テクノロジーメディア「TNW」の編集長アナ=マリア・スタンシウクは今回の一連の攻撃についてこう指摘した。「企業社会が同じエンタープライズ・プラットフォームに標準化すればするほど、共通のサプライヤーが静かに全員の『単一障害点』となる。自社のセキュリティにいくら投資しても、他社のコードの穴を完全に塞ぐことはできない」。

在蘭日本人・在欧企業にとっての意味

今回の事案は、大企業であっても共通のソフトウェア基盤を介して一斉に標的になりうることを改めて示した。フィリップスは医療・健康分野に深く関わる企業であり、取引先や提携先が世界中に存在する。在蘭日本企業や日本人駐在員の勤務先が、今回ターゲットとなったような共通プラットフォームを利用している場合、自社のITセキュリティチームに脆弱性パッチの適用状況を確認することが賢明だろう。ランサムウェア攻撃は「大企業の問題」ではなく、サプライチェーン全体に波及するリスクとして認識しておく必要がある。

情報源: DutchNews

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