ABNアムロ、第2四半期純利益が29%増の7億8100万ユーロ―株価は過去最高値を更新
アナリスト予測を大きく上回る好決算、国有化コストの回収もほぼ完了へ
オランダを代表する銀行の一つ、ABNアムロが好調な決算を発表した。2026年第2四半期の純利益は7億8100万ユーロとなり、前年同期比29%増を記録。アナリストが事前に見込んでいた6億8600万ユーロという予測値を大きく上回り、予測レンジの最高値さえも超える結果となった。この発表を受け、同行株は5%超上昇し、週内に株価が40ユーロを突破するなど過去最高値を更新した。手数料収入の拡大と貸出残高の増加が、この利益押し上げの主な要因とされている。
国有化コストの回収、ゴールが見えてきた
ABNアムロをめぐっては、2008年の世界金融危機を契機としたオランダ政府による国有化という歴史的背景がある。当時の救済に要したコストは総額217億ユーロにのぼり、その後政府は段階的に株式を市場に放出し続けてきた。株価の上昇が続く中、現在の政府持ち株比率は約5分の1(約20%)まで低下しており、国有化コストの全額回収という長年の目標達成が現実味を帯びてきた。投資家からの信頼回復と株価の堅調な推移が、この「出口」を後押ししている形だ。
利益拡大と同時に進む大規模リストラ
好決算の一方で、同行が進める組織再編にも改めて注目が集まっている。ABNアムロは2028年までに5,200人の人員削減を実施する計画を進めており、業務効率化と収益構造の転換を同時に図っている。デジタル化の加速やコスト圧縮を狙った措置とみられるが、対象となる従業員やその家族にとっては依然として重い現実でもある。
オランダに暮らす日本人にとって、ABNアムロは日常的な銀行サービスを利用する機会も多い身近な存在だ。銀行の財務基盤の安定は、預金者や顧客にとって直接的な安心材料となる。一方、政府の持ち株比率がさらに低下し完全民営化へ向かえば、今後のサービス方針や経営判断がより市場原理に委ねられることにもなる。好調な決算の陰で進む構造転換の行方を、引き続き注視していく必要がありそうだ。
広告掲載にご興味のある方は こちら
情報源: DutchNews


