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学生向け賃貸の6割が法定上限超過、アムステルダムでは97%が違法水準
社会 読了 2分

学生向け賃貸の6割が法定上限超過、アムステルダムでは97%が違法水準

「手頃な賃料法」施行後も是正進まず、行政の限界が浮き彫りに

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オランダ最大の学生向け賃貸プラットフォーム「Kamernet」に掲載された物件の約6割が、法律で定められた賃料上限を大きく上回る価格で広告されていることが、調査報道機関Argosの調査で明らかになった。Argosは7月から8月にかけて2,637件の広告を対象に、各物件が法的に請求できる最高額と実際の広告価格を比較。その結果、上限を超えた物件では平均して月額239ユーロの超過が確認された。

アムステルダムでは平均家賃が月1,000ユーロに迫る

都市別の状況はさらに深刻だ。アムステルダムでは調査対象物件の97%が上限超過で、超過額の平均は月421ユーロに上る。同市の学生部屋の平均家賃はすでに月1,000ユーロに迫っており、住宅危機の深刻さを改めて示す数字となった。ユトレヒトでも72%が上限を超えており、大都市を中心に広告価格の違法性が常態化していることがわかる。一方で自治体の対応には大きな差があり、ロッテルダムとデン・ハーグは比較的積極的に是正措置を講じているのに対し、ユトレヒトとナイメーヘンは昨年、罰金の賦課も家賃の引き下げ命令もゼロだったと報告されている。

「広告段階では手が出せない」──行政の構造的限界

2025年に施行された「手頃な賃料法(Wet betaalbare huur)」は、部屋の広さや設備に基づくポイント制によって賃料上限を設定し、自治体に是正介入を義務付けている。しかし実態として、多くの自治体がその義務を果たせていない。アムステルダム市の住宅担当者Zita Pels氏のスポークスパーソンは、「広告が違法な価格を表示しているだけでは法的措置が取れない。実際に違法な契約が結ばれて初めて行政が動ける」と説明する。つまり学生は、まず不当に高い賃料で契約を結ばなければ行政の助けを受けられない仕組みだ。市は賃貸プラットフォームに広告を出したり学生イベントに参加したりして啓発活動を行っているが、入居者の多くは「申告すると部屋を失うかもしれない」という恐れから、被害を届け出ないまま泣き寝入りしているという。

是正事例はあるが、件数はまだ限られる

アムステルダム市は今年3月、ズイドオースト地区のある学生複合施設の管理者に対し、過剰な賃料請求を含む複数の違反を理由に4万5,000ユーロの罰金を科した(当事者は異議申し立て可能な状態)。また、市が補助金を出す賃貸アドバイス財団「!Woon」は2025年報告書で、家賃や管理費に関する相談が1万9,000件以上に上ったと記録し、ある1人の家主に対する21件の裁定を含む勝訴事例も紹介している。中には月額1,076ユーロの家賃が280ユーロに引き下げられたケースもある。しかし市の2025年施行報告によれば、新賃貸法に関する726件の苦情のうち賃料水準に関するものは96件にとどまり、直接的な家賃是正はまだ全体の一部に過ぎない状況だ。

住宅不足が深刻なオランダでは、学生や若者が法外な家賃を払いながら暮らしを維持せざるを得ない現実がある。オランダに住む日本人留学生や若い在住者にとっても、物件を探す際には法定上限の確認と相談窓口(!Woonなど)の活用が自衛手段として重要になっている。

情報源: DutchNews

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