オランダ海軍、来月グリーンランドのNATO演習へ参加——ロシア・中国の北極活動増加に対応
イェシルギョズ国防相、「トランプ氏の購入宣言とは無関係」と強調
オランダが来月、グリーンランドで実施されるNATO多国間演習に海軍要員を派遣する。国防相のディラン・イェシルギョズ氏が夜のトーク番組「フーデナフォント・ネーデルランド」に出演し、計画の詳細を明らかにした。派遣規模については正確な人数の公表を避けたものの、「要員数十名と数台の車両」を送り込む方針を確認した。
北極圏での緊張高まりが背景に
イェシルギョズ国防相は今回の演習の意義について、「ロシアと中国の北極圏における活動が増加している」ことへの対応だと説明した。鉱物資源が豊富で戦略的価値の高いグリーンランド周辺海域では、近年、両国の軍事的・経済的プレゼンスが高まっており、NATO加盟国として北極圏の安全保障に関与する姿勢を示す狙いがある。注目すべき点として、今回の演習に米軍は参加しない。それでも国防相は「これはNATO演習であり、米国もNATOに加盟している」と述べ、米国との連携を否定しなかった。
トランプ発言との関係を否定
この発表をめぐり、避けられないのがトランプ米大統領のグリーンランド購入宣言との関連性だ。トランプ氏は繰り返しグリーンランドの取得に意欲を示しているが、イェシルギョズ国防相は「今回の演習はトランプ氏の発言とは一切関係ない」と明確に否定した。
ただし、両国間にはこの問題をめぐる緊張の経緯がある。今年1月、前任のルーベン・ブレケルマンス国防相がグリーンランドでのNATO演習にオランダ海軍将校1名が参加すると公表した際、トランプ大統領はオランダへの制裁を示唆する発言をした。この発言は後に撤回されたが、外交的な波紋を残した。今回イェシルギョズ国防相が演習の目的と政治的文脈を丁寧に説明した背景には、こうした過去のいきさつもあると見られる。
在蘭日本人にとっての視点
オランダがNATO同盟国として北極圏の安全保障に積極的に関与していく姿勢は、同国の防衛政策の方向性を示すものだ。ロシアによるウクライナ侵攻以降、NATO各国は防衛費の増額や演習の拡充を進めており、今回のグリーンランド派遣もその流れの一環といえる。オランダに暮らす日本人にとっても、欧州の安全保障環境の変化と、それに伴う政治・外交上の動きを理解するうえで注目すべきニュースといえるだろう。
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情報源: DutchNews



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