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ロシアの「影の艦隊」からオランダ軍基地へ――ドローン飛来の黒幕を英シンクタンクが分析
政治・行政 読了 2分

ロシアの「影の艦隊」からオランダ軍基地へ――ドローン飛来の黒幕を英シンクタンクが分析

IISSが欧州13か国・144件の報告を精査、3隻の特定船舶を発射源と指摘

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昨年末、オランダのフォルケル、アイントホーフェン、ヒルゼ・ライエンの各空軍基地上空に正体不明のドローンが相次いで出現し、大きな衝撃を与えた。この一連の事案について、英国を拠点とする国際戦略研究所(IISS)が詳細な報告書をまとめ、ドローンはロシアの「影の艦隊」に属する船舶から発射された可能性が高いと結論づけた。

欧州全域で確認された「パターン」

IISSの研究者たちは2024年8月以降、欧州13か国で報告された144件のドローン目撃情報を精査した。対象となったのは、幅3〜6メートルの軍用と見られる機体で、いずれもレーダーに捉えられることなく低高度を飛行し、発見されると迅速に姿を消したという共通点があった。報告書は「これらはホビー活動や誤認によって説明できるものではなく、欧州全域にわたる明確なパターンが存在する」と指摘する。

発射源として名指しされたのは3隻の特定船舶だ。「Cgas Leopard」と「Tranquil Sea」はドローン確認時に北海沖に停泊しており、「Arctica」はフランスのダンケルク沖に錨を下ろしていた。影の艦隊の船舶は他国の旗を掲げることで対ロシア制裁による石油輸出規制を回避しており、今回はドローンの発射・回収プラットフォームとして転用された疑いが持たれている。

核爆弾を抱える基地が標的に

報告書が特に注目するのがフォルケル空軍基地だ。同基地は米国の核爆弾が貯蔵された「非常に機密性の高い場所」として位置づけられており、昨年11月から12月にかけて少なくとも3回、ロシアのドローンの標的となったとされる。なかでも11月21日の夜(午後7時〜9時)には最大10機のドローンが上空を飛行し、オランダ軍が地上から撃墜を試みたが成功しなかった。翌22日にはアイントホーフェン空軍基地とアイントホーフェン空港で飛行が一時停止され、12月7日にはF-35戦闘機2機がドローン迎撃のために緊急発進するという事態にまで発展した。

IISSはロシアの目的として二つを挙げている。一つはNATOの防空システムや探知能力を実際に試すこと、もう一つは各国がドローンの脅威に対してどこまで実力行使に踏み切るか――単なる監視にとどまるのか、撃墜に踏み切るのか――その限界値を測ることだ。

在蘭日本人にとっての意味

ドローンによるハイブリッド戦争はNATOの安全保障を直接揺さぶるものであり、オランダに暮らす日本人にとっても無関係ではない。アイントホーフェン空港の飛行停止が示すように、こうしたインシデントは民間航空にも即座に影響を及ぼしうる。オランダ国防省はすでにドローン対策強化に向けた動きを本格化させており、無人兵器システムへの投資方針を打ち出している。報告書は今回の事案が孤立したものではなく、クレムリンが欧州全域で展開する「非従来型の戦争」の一環であると明言しており、オランダの安全保障環境が新たな局面に入りつつあることをあらためて示している。

情報源: NOS Algemeen

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