メインコンテンツへスキップ
ABP・PMEの積立比率が132%超、2027年に年金12.6%増の可能性
経済 読了 2分

ABP・PMEの積立比率が132%超、2027年に年金12.6%増の可能性

金利上昇が追い風、新制度移行前に分配原資が膨らむ

この記事をシェア ✓ コピーしました

オランダ最大の年金基金ABP(公務員・教育分野)と、金属・テック産業向けのPMEが、ともに好調な財務状況を報告した。直近数ヶ月で金利が上昇した恩恵を受け、両基金の積立比率はいずれも132%を超えた。積立比率とは年金給付に必要な資産に対する実際の保有資産の割合で、100%を大幅に上回るほど財政的な余裕があることを意味する。

金利上昇が強い追い風に

ABP理事長のハルメン・ファン・ワイネン氏は「第3四半期も金融市場は不安定だった。中東情勢の緊迫化に加え、米国やフランスなどの財政赤字拡大を背景に金利が大きく上昇した」と振り返る。一般的に、金利が上がると年金基金が将来の給付約束を賄うために必要な準備金の現在価値が下がるため、見かけ上の余剰資産が増える。この仕組みにより、ABPの積立比率は126.9%から132.2%へ、PMEは127.7%から132.8%へと改善した。年初には中東の地政学リスクが両基金の運用に影を落とす局面もあったが、金利上昇がその影響を打ち消す形となった。

新制度移行前の「駆け込み好機」

ABPとPMEはともに2026年1月1日に新たな年金制度へ移行する予定だ。新制度では加入者ごとに個人口座が設けられ、若い世代ほどリスクの高い運用が行われる一方、退職が近づくにつれて安全資産へシフトする仕組みとなる。移行後は積立比率という概念が事実上なくなるため、移行直前の積立比率の高さが分配原資の規模を左右する。PMEのアラー・ラフリッフ委員長は「経済と金利が大きく変動しなければ、2027年の年金を12.6%引き上げられる見込みだ」と述べた。ただし、最終的な分配額は12月31日時点の積立比率によって確定するため、年末にかけての市場動向が引き続き焦点となる。

在蘭日本人にとっての意味

ABPはオランダの公務員や教育機関の職員が加入する基金であり、現地の大学や政府機関で働く在蘭日本人にも関係する。PMEは製造業・テック系企業の従業員が対象だ。いずれかの基金に加入している場合、2027年の給付増加の恩恵を受ける可能性がある。一方で、新制度への移行後は個人口座の運用成績が直接年金額に影響するため、これまで以上に市場リスクを意識する必要がある。年末の積立比率の動向と、来年1月の制度移行の詳細については、各基金の公式発表を注視しておきたい。

情報源: NOS Algemeen

この記事をシェア ✓ コピーしました

📩 無料メールニュース

明日のオランダニュースも、メールで読みませんか?

毎朝、その日のニュース要約と音声版(ポッドキャスト)が
メールで届きます。無料です。

無料で購読する

関連ニュース