EU域内小包の新規制に中小企業が猛反発——「このままでは廃業するしかない」
EU域内小包の新規制に中小企業が猛反発——「このままでは廃業するしかない」
金細工師カートさんが声を上げ、数百社が連帯する抵抗運動の行方
オランダに暮らす小さな作り手たちが、EUの新たな規制に声を上げている。金細工師のカートさん(35歳)は、EU域内への小包発送に関して導入された新ルールを「実行不可能で、費用負担も到底まかなえない」と強く批判する。彼女が問題提起を始めると、同じ境遇に置かれた中小事業者たちが次々と連帯し、いまや数百社規模の抵抗運動へと発展しつつある。
「廃業か、罰金覚悟か」——現場に突きつけられた二択
カートさんが訴えるのは、規制の内容そのものの過酷さだ。新ルールの下では、EU域内に小包を発送する際に新たな手続きや書類対応が求められるとされ、零細事業者にとってはコストと事務負担の両面で重くのしかかる。「このルールに従えば採算が取れない。従わなければ高額の罰金リスクを背負うことになる」——彼女はそう語り、事実上の廃業勧告に等しいと訴える。こうした声は個人の不満にとどまらず、ハンドメイド作家やデザイナー、小規模セレクトショップなど、越境ECに依存する幅広い業種に広がっている。
抵抗運動が生んだ小さな変化
注目すべきは、カートさんらの活動が一定の成果を示し始めている点だ。事業者側からの組織的な反発を受け、規制の見直しや適用緩和を求める議論が動き出しているという。オランダでは中小企業(MKB)の存在が経済の根幹を担っており、画一的なEUルールが現場の実態とかけ離れているケースは以前から指摘されてきた。今回の件は、「EU規制と零細事業者の現実」という構造的な問題を改めて浮き彫りにした形だ。
在蘭日本人への影響は
オランダ在住の日本人の中にも、ハンドメイド作品のオンライン販売や、EU各国への小口発送を行っている人は少なくない。今回の規制がどのような形で最終的に落ち着くかによっては、個人規模の越境販売にも影響が及ぶ可能性がある。カートさんたちの運動の行方とともに、規制の具体的な適用範囲や施行時期について、今後の公式発表を注視しておく必要がある。小さな声が制度を動かす可能性を示したこの事例は、同じ立場の人々にとって心強い先例ともなりうるだろう。
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