オランダの自営業者が20年ぶりに減少、元フリーランスの多くは速やかに再就職
偽装自営業の取り締まり強化が転機となったか
約20年にわたって拡大を続けてきたオランダの自営業者数が、2026年に初めて減少に転じた。オランダ中央銀行(DNB)の分析によると、2024年末に約130万人でピークに達した自営業者は、2026年中に約13万1,000人(10%)減少した。2026年半ば時点でも労働人口の約12%が主に自営業として働いており、国際的に見れば依然として高い水準にあるが、長年の右肩上がりが明確に反転した事実は、オランダの働き方に構造的な変化が起き始めていることを示唆している。
雇用市場への影響は限定的
減少の規模は大きいが、元フリーランスたちの行方を見ると、労働市場の混乱は今のところ抑えられている。DNBによれば、自営業を離れた人の約半数が3か月以内に有給雇用へ移行しており、そのうち約3分の1が正規雇用または正規雇用が見込まれるポジションに就いた。残りはフレックス雇用などへ移ったが、完全に失業したのはわずか7%で、例年と大きく変わらない水準だ。「自営業を離れることは、失業への移行よりも、労働市場内での移動として主に現れている」とDNBは分析している。
転職先の業種も多様だ。元自営業者の約半数が以前とは異なる業種に移っており、医療・社会福祉、教育・行政、小売、輸送、ホスピタリティといった分野が主な受け皿となっている。DNBはこの動向を、オランダ労働市場の高い流動性の表れと評価している。ただし、転職後の収入水準や生産性、労働条件がどう変化したかについては、今回の調査では明らかにされていない点も付け加えている。
「偽装自営業」取り締まりが背景に
減少の明確な原因についてDNBは断定を避けているが、注目されるのが2025年以降に強化された「偽装自営業(schijnzelfstandigheid)」への取り締まりだ。本来は雇用関係とみなされるべき働き方を自営業として扱うことで、社会保険料などを免れる慣行に対し、当局は近年、規制と監視を厳格化してきた。DNBは「医療、建設、施設サービス、ビジネスサービスなど、偽装自営業が頻繁に議論される業種で、自営業と雇用の間の移動が相対的に多く見られる」と指摘しており、取り締まり強化が一部の労働者を正規雇用へと押し戻している可能性がある。
在蘭日本人の中にもフリーランスや自営業として働く人は少なくない。今回の動向は、個人の就労形態の選択だけでなく、オランダの労働法制や社会保険制度の今後のあり方にも影響を及ぼしうる問題だ。自身の就労契約が「偽装自営業」と認定されるリスクがないか、改めて確認しておくことが望ましいだろう。
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情報源: DutchNews



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