スーパー各社がストロープワッフェル価格戦争——1袋38セントの底値へ
スーパー各社がストロープワッフェル価格戦争——1袋38セントの底値へ
「健全ではない」と距離を置くチェーンも、業界の値下げ競争が加速
オランダを代表する焼き菓子、ストロープワッフェル。コーヒーや紅茶のカップに乗せてシロップを温めながら食べるこの国民的スナックが今、スーパーマーケット業界の価格戦争の主役に躍り出た。各チェーンが数十セント単位の値下げを相次いで実施した結果、1袋あたりの底値はついに38セント、1枚換算でわずか3.2セントにまで落ち込んでいる。
「誰が最安値か」の競い合い
今回の値下げ競争は、特定の一社が口火を切ったというよりも、複数のスーパーマーケットチェーンが互いの価格を意識しながら段階的に引き下げてきた結果だ。ストロープワッフェルは客寄せ効果の高いカテゴリーであり、消費者が価格を比較しやすい定番商品でもある。そのため「誰が一番安いか」を示す象徴的なアイテムとして、値引きのターゲットになりやすい側面がある。日用品や食品の価格に敏感な消費者が増えているオランダでは、こうした目玉商品の価格が店舗選びの判断材料になることも少なくない。
「この競争は健全ではない」——距離を置くチェーンの声
こうした流れに真っ向から異を唱えているのが、独自路線を貫く一部のスーパーチェーンだ。同チェーンはこの価格競争への参加を意図的に見送っており、「これは健全な動きではない」と公に批判的な立場を示している。極端な低価格競争は、小売り側の利幅を削るだけでなく、製造業者や原材料を供給する農家・生産者へのしわ寄せにもつながりかねないという懸念が背景にある。消費者にとって短期的には恩恵となっても、サプライチェーン全体への影響は長期的に見過ごせないという指摘だ。
オランダ在住者への影響と業界への含意
日常の買い物でストロープワッフェルを手に取る在蘭日本人にとっては、当面は値下がりの恩恵を受けられる局面といえる。しかし、この価格競争が示しているのはストロープワッフェルだけの話ではない。インフレ後の生活防衛意識が高まるオランダ社会において、スーパー各社は価格訴求を強める戦略を続けており、食料品全体での値引き競争がさらに広がる可能性もある。一方で、「安さ」だけを追求する競争がサステナブルな食品産業と両立できるのかという問いは、業界全体が向き合うべき課題として残っている。
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