オランダのCAO賃金、4%上昇も「大幅賃上げ時代」は終幕へ
物価上昇率は上回るも、賃上げペースの鈍化が鮮明に
オランダで労使間の労働協約(CAO)によって定められる賃金が、2024年第3四半期に前年比平均4%上昇したことが明らかになった。上昇幅は依然として物価上昇率を上回っており、労働者の実質購買力は守られている形だ。しかし、その上昇ペースは着実に落ちてきており、かつての勢いは影を潜めつつある。
実質賃金はプラスも、ピークは過ぎた
CAO賃金は、オランダで雇用されている多くの労働者の給与水準に直接影響する指標だ。数年前から続くインフレへの対応として、労使間では高水準の賃上げ交渉が繰り返されてきた。しかしNU.nlの報道によれば、今回の第3四半期の数字はさらなる鈍化を示しており、「大幅な賃上げが続いた時期は終わりに近づいている」との見方が広がっている。物価上昇率との比較では依然としてプラスを維持しているものの、その差は縮まってきている。
インフレ対応型の賃上げサイクルが転換点へ
背景にあるのは、ここ数年オランダ社会を揺さぶったエネルギー価格の高騰や食料品価格の上昇だ。こうした急激な物価上昇に対抗するため、多くの業種でCAO交渉が相次ぎ、一時は年率5〜6%を超える賃上げが合意される事例も珍しくなかった。しかし物価の上昇が落ち着きを見せ始めるにつれ、賃上げの「根拠」となっていた圧力も和らいでいる。企業側にとっては人件費負担の増大が経営を圧迫してきた面もあり、今後の交渉では双方が現実的な落としどころを探る展開が続くとみられる。
在蘭日本人の生活への影響
在蘭日本人にとってこの動きが直接影響するのは、主にオランダ系企業に勤める就労者や、現地でビジネスを営む経営者だろう。賃上げペースが落ち着けば、人件費の上昇圧力が緩和される一方、従業員の購買力の伸びも頭打ちとなる可能性がある。消費市場全体の動向にも注視が必要だ。また、オランダ社会全体としては、賃金と物価のバランスが正常化に向かいつつあるとも読め、経済の安定化を示す一つのシグナルとも言える。高インフレ・高賃上げという「嵐の時代」が静かに幕を閉じようとしている。
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情報源: NU.nl



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