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スールホフ橋の損傷でロッテルダム港の物流に深刻な打撃
経済 読了 2分

スールホフ橋の損傷でロッテルダム港の物流に深刻な打撃

1日60万ユーロの損失、架け替えまで数年の影響が続く見通し

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ロッテルダム港のマースフラクテ方面へ続くA15高速道路上のスールホフ橋で、先週の点検中に主桁のひびが発見された。当局は安全確保を理由に橋を部分閉鎖し、当面の間は路肩(緊急車線)を通常車線として使う暫定措置が取られている。1日あたり3万6,500台(うち大型トラック1万5,500台)が利用していたこの橋の閉鎖は、港湾物流の大動脈を直撃する事態となった。

物流業界への波紋、1日60万ユーロの損失

物流業界団体TLN(Transport en Logistiek Nederland)とロッテルダム港の企業連合DeltaLinqsが加盟企業を対象に緊急調査を実施したところ、1日最低60万ユーロの損失が発生しているという試算が明らかになった。加盟企業の4分の3が、従業員の通勤や貨物輸送に平均15〜60分の遅延が生じていると回答しており、平均30分の遅延を基準にはじき出したのが冒頭の数字だ。損失の内訳は、移動時間のロス、1日あたりの輸送便数の減少、迂回ルートによる追加燃料費など多岐にわたる。

TLNのエリザベス・ポスト会長は「混乱が長引くほど損害の積み上がりは加速する。まして将来的に古い橋全体が撤去され、通行容量がさらに低下した場合はなおさらだ」と警告する。DeltaLinqsのヤッコ・フォンホフ会長も「スールホフ橋をめぐる今回の事態は、ロッテルダム港のアクセシビリティに関する脆弱性を露わにした。応急措置にとどまらない、大規模な投資が必要だ」と政府に求めた。橋は今後数年かけて架け替えられる予定であり、その間、港湾に立地するターミナルや倉庫、工場への影響が長期的に続くと業界は見ている。

インフラ老朽化と財源不足という構造問題

今回の橋の損傷は、オランダが抱えるインフラ老朽化という根深い問題を改めて浮き彫りにした。先週公表された政府の予算案(ミリューノタ)には「道路・鉄道・水路の維持管理費は数百億ユーロ規模の不足が見込まれる」と明記されており、財源確保が急務となっている。政府はモビリティ基金に2040年までに51億ユーロを追加投入する方針を示しているが、そのうち維持管理向けは15億ユーロにとどまる。

カレマンス大臣はスールホフ橋の問題を受け、「既存インフラの維持・更新に向けて新規建設予算を振り向けるべく、具体的な計画を検討している」と述べ、投資の優先順位を見直す姿勢を示した。

オランダ在住者への影響

ロッテルダム港周辺や南ホラント州に住む日本人駐在員・在住者にとっても、A15の渋滞は通勤や物流に直接的な影響を及ぼしうる。日用品や輸入品の流通コスト上昇が物価に波及する可能性もあり、架け替え工事が完了するまでの数年間、状況は断続的に続くとみられる。インフラの維持管理という「見えにくいコスト」が、日常生活の基盤に直結するという現実を、この橋の亀裂は静かに示している。

情報源: NOS Algemeen

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