プリンシェスダハ2025年予算案:あなたの手取りはどう変わるか
最低賃金パートタイマーと高収入層が減少、中間層は増加の見通し
毎年9月の第三火曜日、オランダ国王が翌年度の予算案を議会に提出する「プリンシェスダハ(Prinsjesdag)」。今年発表された税制・財政計画が、来年の家計にどう影響するかをHR・給与サービス会社Youforceが詳細に試算した。その結果、手取りが増える層と減る層がくっきりと分かれる構図が浮かび上がった。
最低賃金パートタイマーと高収入層に逆風
Youforceの試算で最も注目されるのは、最低賃金で働くパートタイマーが比率的に最も大きな手取り減となる点だ。賃金水準が低いにもかかわらず、税制変更の影響をもろに受ける形となる。パート就労者は在蘭日本人コミュニティにも少なくなく、特に配偶者ビザで滞在し副業的に働く層には直接的な影響が出る可能性がある。
さらに、平均年収のおよそ2倍に相当する収入を得ている層も来年は手取りが減少する見通しだ。いわゆる「二倍モーダール(twee keer modaal)」と呼ばれるこの所得帯は、オランダでは中の上に位置する層で、専門職や管理職に多い。税率区分や控除額の変更が、この層に不利に働くとみられている。
中間層は恩恵を受ける見通し
一方で、最低賃金パートタイマーと高収入層以外のグループ、つまり多くのフルタイム労働者や中間所得層については、来年の手取りが増える見込みとなっている。勤労控除(arbeidskorting)や一般税額控除(algemene heffingskorting)の調整が、この層にプラスに作用する可能性が高い。
Youforceは毎年プリンシェスダハの発表を受けて給与への影響を試算しており、今回も政府発表の翌日に速報値を公表した。ただし、議会での審議を経て予算案が修正される可能性もあるため、最終的な影響は確定していない点には留意が必要だ。
在蘭日本人への影響は
オランダで就労している日本人にとっても、この税制変更は無関係ではない。特にパートタイムや時短勤務で最低賃金近くの収入を得ている場合、2025年から手取りが実質的に目減りする可能性がある。逆に、正規雇用でオランダの平均的な給与水準で働いている場合は、わずかながら手取りが増える方向だ。年末の給与明細や雇用契約の見直しに際して、今回の予算案の内容を頭に入れておくと役立つだろう。最終的な税制内容は議会審議後に確定するため、引き続き動向を注視したい。
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