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干ばつで内陸水路輸送が急減――8月は過去15年で最低水準
経済 読了 2分

干ばつで内陸水路輸送が急減――8月は過去15年で最低水準

ライン川の水位低下がオランダ・ドイツ間の物流を直撃

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今夏の記録的な干ばつは、オランダ内陸水路輸送に深刻な打撃を与えた。オランダ中央統計局(CBS)の発表によると、2025年8月の内陸水路貨物輸送量は前年同月比で約19%減少し、2,180万トンと過去15年間の8月として最低水準を記録した。長引く乾燥により河川の水深が低下し、船舶が積み荷の重さを大幅に制限せざるを得ない状況が続いた。

ライン川の水位が物流の壁に

輸送減の影響が最も色濃く出たのは、オランダとドイツを結ぶ幹線ルートだ。両国間の輸送量はドイツ向けが約40%、オランダ向けが約50%それぞれ減少した。この区間の輸送の大半を担うライン川では、オランダとドイツの国境近くに位置するロビットの観測地点で水位が観測史上最低レベルに達したという。フランスとの輸送量も同様に大きく落ち込んだ。

船舶1隻あたりの平均積載量にも影響が表れており、通常は約1,500トンのところ、8月は1,299トンまで低下した。船は航行できても積み荷を減らさざるを得ないため、同じ量を運ぶには便数を増やす必要が生じ、コストや効率の面でも事業者に重くのしかかる。こうした干ばつに起因する輸送急減は今回が初めてではなく、2018年と2022年にも同様の事態が起きており、気候変動を背景とした構造的リスクとして定着しつつある。

ベルギーとの取引は増加、背景に中東情勢

一方、ベルギーとの輸送量は逆に増加した。CBSの研究者マリョレイン・ヤールスマ氏は「湿潤バルク貨物、特に原油や石油製品の輸送が増えたことが主な要因だ」と説明する。同氏はその背景として、イランとの戦争やホルムズ海峡の封鎖を挙げ、「既存の在庫をより柔軟に運用し、不足や供給途絶を補うための取引が活発化した」と述べている。地政学的なリスクが遠く中東で高まることで、ヨーロッパの内陸水路にまで波及効果が生じている実態が浮かび上がる。

オランダは欧州最大の港湾ロッテルダムを擁し、内陸水路輸送はドイツをはじめとする内陸諸国へ物資を届ける大動脈だ。在蘭日本系企業や日系物流関係者にとっても、原材料や製品の輸送コストや納期への影響が無視できない。干ばつの激化が常態化するなか、内陸水路への依存度が高いサプライチェーンの見直しや代替ルートの検討が、一層現実的な課題として浮上してきている。

情報源: NOS Algemeen

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