1日23時間を独房で——改善されないオランダ少年刑務所の実態
監察機関の警告から1年、教育も受けられない若者たちの現実
オランダの少年刑務所に収容された若者たちが、1日最大23時間を独房で過ごすという深刻な状況が続いている。NOSのニュース番組「Nieuwsuur」の調査で実態が改めて明らかになり、監察当局や子どもオンブズマンが強い懸念を示している。
警告から1年、変わらない現場
昨年、3つの独立した監察機関が連名で政府に対し警鐘を鳴らす書簡を送付した。内容は、少年刑務所における劣悪な収容環境の改善を求めるものだったが、それから1年が経過した現在も、現場の状況に実質的な改善は見られないという。収容された若者たちは独房に長時間閉じ込められるだけでなく、教育プログラムが十分に実施されない日々が続いている。義務教育年齢にある若者でさえ、まともに授業を受けられない環境に置かれているのが実態だ。
NOS「De Dag」ポッドキャストでは、編集者のラシェル・フェルデルが実際に収容者の保護者たちに取材し、独房での生活の様子を詳細に伝えた。親たちの証言から浮かび上がるのは、孤立と無為の中に置かれた子どもたちの姿だ。
「新たな犯罪者を生み出す」悪循環への懸念
監察当局と子どもオンブズマンが最も危惧しているのは、現在の環境が若者の更生を妨げ、むしろ将来の犯罪リスクを高めるという悪循環だ。適切な教育や社会復帰支援を受けられないまま出所した若者が、再び犯罪に向かう可能性は高くなる。専門家らは、少年刑務所が本来果たすべき「更生と社会復帰の場」としての機能を十分に発揮できていないと指摘する。
こうした状況への対応策の一つとして、現在議論されているのが電子監視タグ(アンクルバンド)の活用だ。収容者を施設内に閉じ込めるのではなく、アンクルバンドを装着した上で社会生活を継続させる手法は、より穏やかな監視手段として欧州各国でも導入が進んでいる。オランダでも、この仕組みを少年受刑者に適用することで、教育機会の確保や家族との関係維持につながるとの見方がある。
在蘭日本人にとっての視点
子どもを持つ在蘭日本人にとっても、この問題は無縁ではない。オランダは子どもの権利保護に積極的な国として知られてきたが、少年刑務所における実態はその理念との乖離を示している。監察機関や市民社会からの圧力が高まる中、政府がどのような対策を打ち出すかは、オランダ社会全体の少年司法のあり方を左右する重要な局面といえる。今後の政策動向が注目される。
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情報源: NOS Algemeen
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