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ASML、2030年まで在籍の全従業員に2万ユーロ相当の株式を一括付与へ
経済 読了 2分

ASML、2030年まで在籍の全従業員に2万ユーロ相当の株式を一括付与へ

業績好調と人員削減が同居する中、異例の「定着」インセンティブ

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オランダ南部フェルトホーフェンに本社を置く半導体装置大手ASMLが、世界中のおよそ4万4500人の従業員全員に対し、2万ユーロ(約330万円)相当の自社株を一括付与すると発表した。条件は2030年1月1日まで在籍を続けることで、それ以前に株式を売却することはできない。その他の細かい条件については現在も調整が続いているという。この方針は従業員へのメール通知を通じて伝えられ、地元紙アイントホーフェンス・ダーフブラットが報じた。

空前の好業績が背景に

今回の株式付与は、ASMLが今年2度目となる通期業績見通しの引き上げを発表した直後に明らかになった。同社が発表した2025年第2四半期の業績は、売上高93億ユーロ、純利益29億ユーロと市場予想を上回る内容だった。AI(人工知能)関連需要の拡大が半導体装置の需要を押し上げており、ASMLはその恩恵を直接受けているかたちだ。広報担当者は公共放送NOSに対し、今回の株式付与は従業員の努力への感謝であると同時に、「何より今後数年間に求められるであろう業務への期待を込めたものだ」と説明している。

削減と定着、揺れた半年

ただし、2025年は従業員にとって決して穏やかな一年ではなかった。ASMLは今年1月、主にオランダ国内を対象とした1700人の人員削減を発表。過去最高水準の業績にもかかわらず組織のスリム化を進める判断は、国内外で波紋を呼んだ。その後、6月には労働組合との交渉を経て、少なくとも2027年5月まで強制解雇は行わないとの合意に至っており、雇用の安定に一定の目処がついた状態だ。今回の株式付与は、こうした経緯を踏まえた従業員の定着と士気維持を図る施策とも読める。

オランダで働く視点から

在蘭日本人にとっても、ASMLはアイントホーフェン周辺を中心に就労先や取引先として身近な存在だ。今回の制度は、2030年という中長期的なコミットメントを従業員に求める一方で、好業績の果実を広く共有しようとする姿勢を示している。株式の具体的な付与条件はまだ詰められていないものの、2030年まで在籍した従業員には相応のリターンが期待できる。人員削減と大型インセンティブが同じ年に並存するという複雑な状況は、ASMLが次の成長フェーズへ向けて人材構成の見直しを進めていることを示唆している。

情報源: DutchNews

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