モロッコW杯勝利の祝賀、各地で騒乱——デン・ハーグで29人逮捕
機動隊・放水車が出動、ロッテルダムではモロトフカクテルも押収
モロッコ代表サッカーチームがW杯グループステージでカナダに3-0で快勝し、ベスト8進出を決めた夜、オランダ各地のモロッコ系コミュニティは歓喜に沸いた。モロッコ国旗を手にした人々が街頭に繰り出し、クラクションを鳴らしながら車で走り回る光景が各都市で見られた。しかしその熱狂は一部で暴力的な騒乱へと転化し、警察は複数都市で機動隊を投入する事態となった。
デン・ハーグ:非常命令と放水車の夜
最も激しい混乱が起きたのはデン・ハーグのスヒルデルスワイク地区だ。SNSには覆面姿の人物が集まる動画が拡散され、警察は早い段階から封鎖に踏み切った。午後11時ごろ、市は同地区に非常命令を発令。「公共秩序を乱す意図を示す者は指定区域内に留まることを禁じる」との布告が出された。その後まもなく、機動隊(ME)が放水車を使って通りを一掃した。夜が明ける頃には29人が逮捕されており、警察官2人と交通誘導員1人が負傷した。
同地区は前回のモロッコ対オランダ戦の後にも騒乱があり、そのときは13人が逮捕されていた。今回はその倍以上の逮捕者数となっており、当局の対応も一段と強化された形だ。
ロッテルダム・ライデンでも逮捕相次ぐ
ロッテルダムでは市中心部の複数の通りが予防的に封鎖された。機動隊がスハウフバーフプレイン周辺を巡回するなか、現地カメラマンによると重火工品やガラス瓶が投げつけられ、若者たちが機動隊に向けて卵を投擲する場面もあった。警察はウェスト・クロイスカーデ付近でモロトフカクテル(火炎瓶)を押収し、複数人を逮捕した。
ライデンでも夜が深まるにつれ状況が悪化し、警察官に向けて石やガラスが投げられた。警察は突撃を繰り返して群衆を解散させた。アムステルダムでは「プレイン ‘40-‘45」周辺が封鎖され、トラムが一時運休したものの、大きな暴力沙汰には至らなかった。
祝賀と騒乱の間で
ANP通信に対して警察の広報担当者は、「一部の場所では不穏な動きがあるが、群衆の大多数は普通に祝っている。われわれは市民と連絡を取り続けている」と述べ、騒乱の局所性を強調した。
在蘭日本人にとって直接的な影響は限定的とみられるが、デン・ハーグやロッテルダムの中心部に住む・働く人は夜間の外出に注意が必要だった。また、今後もモロッコ代表の試合が続く場合には、同様の緊張が繰り返されることも考えられる。サッカーの祭典がもたらす熱狂と、それが街頭の暴力へ転化するリスクをどう管理するか、オランダ当局にとって引き続き難しい課題となっている。
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情報源: NOS Algemeen


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