オランダ人女性、パキスタンで誘拐・性的暴行・恐喝被害――副首相の孫が容疑者に
ラホールで偽パーティーに誘い込まれ、暗号資産奪われ身代金要求も
オランダ人女性とベネズエラ人の旅行仲間が先週、パキスタン第2の都市ラホールを訪問中に武装した男たちに誘拐され、性的暴行と恐喝の被害を受けた。パキスタンの現地メディアが、被害者2人が裁判所で行った陳述をもとに報じたもので、オランダでも大きく注目されている。
偽パーティーへの誘い、そして拘束へ
事件の発端はシンガポールにさかのぼる。被害者2人は現地で知り合ったパキスタン人男性の招待を受け、イスラマバードとラホールを訪問した。3人の間では暗号資産を使ったビジネスを共同で立ち上げる話が進んでいたという。ラホールで2人は「パーティーが開かれている」と告げられ、ある民家に案内された。しかし到着すると家の中は無人で、まもなく武装した男4人が押し入り、2人を縛り上げて暴行した。拘束されている間に、一方の被害者の口座から約1万7000ドル相当の暗号資産が容疑者の口座に送金された。さらに男たちは被害者に海外の家族へ電話させ、200万ドルの身代金を要求。「支払わなければ殺す」と脅したとされる。
その電話の際、オランダ人女性は家族との間で事前に取り決めていた暗号の言葉「carlitos(カルリトス)」を会話に忍ばせた。異変を察知した家族はすぐにオランダ国内の警察に通報し、事態が外部に伝わった。
逃走、そして政治問題へ
数日後、被害者2人が別の場所へ車で移送される際、隙を突いて脱出に成功。ラホール市内で出会った警察官に保護を求め、安全が確保された。身代金が実際に支払われたかどうかは現時点では不明だ。パキスタン警察は事件を受けて容疑者5人のうち4人を先週木曜日に逮捕し、残る1人を現在も追っている。
逮捕された容疑者の中に、パキスタン副首相兼外相イスハク・ダル氏の孫が含まれているとパキスタン現地メディアが伝えており、事件は国内の政治問題にも発展している。国会議員のファイサル・ヴァウダ氏は「ダル外相は孫をかばっており、責任を取って辞任すべきだ」と議会で強く批判した。外相側の詳しいコメントは現時点で伝えられていない。
オランダ外務省が領事援助を提供
オランダ外務省の報道官はオランダ通信社ANPの取材に対し、「事件は把握しており、領事援助を提供している」と述べた。一方で、被害者のプライバシー保護を理由に詳細の公表は控えるとしている。在蘭邦人がパキスタンなど治安状況に注意が必要な地域を旅行する際は、外務省の渡航情報や現地の安全情報を事前に確認することが引き続き重要だ。今回の事件は、SNSや現地での出会いを通じた見知らぬ相手からの誘いがいかに危険を伴いうるかを、改めて示す事例となっている。
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情報源: NOS Algemeen


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