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妊婦を引き倒した警官を「処分なし」——ザイスト難民センター事件、詳細は非公開のまま
社会 読了 2分

妊婦を引き倒した警官を「処分なし」——ザイスト難民センター事件、詳細は非公開のまま

内部審査で「制圧は必要だった」と結論、透明性めぐり議論が続く

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ザイスト市の難民申請者センター(AZC)で、警官が妊婦を廊下に引き倒した映像がオランダ国内外で広く拡散されたのは記憶に新しい。その後、関与したすべての警察官の行動がミッデン・ネーデルラント警察の内部暴力審査委員会および上級幹部によって審査され、最終的に部隊長が裁定を下した。しかし警察が公表したのは「現場への介入は必要だった」という結論のみで、審査の詳細や評価内容は一切公開しない方針が明らかになった。

「ナイフの可能性」と退去拒否——現場の状況

警察によれば、当初の出動は脅迫・器物損壊の通報によるものだった。現場では男性がナイフを所持している可能性があり、傍にいた女性は警官から繰り返し退去を命じられたが従わなかったとされる。警官の一人がその女性の腕をつかんで強引に引き離した際、女性は転倒した。女性が高度の妊娠中であることは、事後になって判明した。当該警官は「妊娠を知っていれば別の対応をとった」と述べている。女性にけがはなかったと伝えられている。

警察の広報担当者はNOSの取材に対し、「今回の結論は、当該建物内でのすべての警察行動、関与した全員に適用される。安全確保のため直ちに介入することが必要な状況だった」と文書で回答した。関与した警官への処分は行われないとも明言された。

透明性か、それとも「学びの環境」か

今回の対応と対照的なのが、ユトレヒト中央駅で別の警官が女性を蹴った事件だ。こちらは警察が詳細に経緯を説明し、「行為は許容範囲内だったが、蹴らないほうがよかった」という踏み込んだ評価を公にしていた。しかし今回、警察はより慎重な姿勢に転じた。「警察官も失敗を犯す。その失敗から学べるよう、審査全体を公開することは妨げになりうる」というのが現在の説明だ。市民への説明責任と組織内の学習環境をどう両立させるか、という問いは依然として答えが出ていない。

一方、フライェ大学(VU)が今週発表した研究では、近年増加が指摘されてきた警察による暴力件数について新たな視点が示された。2019年以降に導入された記録方法の改善が、件数増加の一因となっているというのだ。社会の「硬化」や路上での精神的に不安定な人の増加も要因とされる一方、記録体制の充実が数字を押し上げた部分は無視できないという。ただし同研究は、依然としてすべての暴力案件が適切に記録・調査されているわけではなく、組織的な改善余地があるとも指摘している。

オランダに暮らす外国人にとっても、難民センターでの警察対応と透明性の問題は無関係ではない。公権力の行使がどのように評価され、市民に説明されるかは、社会への信頼の根幹にかかわる。今回の件では、当局が「必要だった」と結論を示しながらも根拠を示さないという構造が浮き彫りになっており、今後の議論の行方が注目される。

情報源: NOS Algemeen

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