熱波で約480人が超過死亡——オランダ東・南部で被害集中
初の「コードレッド」警報が発令された6月熱波、高齢者に深刻な影響
6月下旬にオランダを襲った熱波により、通常の週より約480人多い死者が記録された。オランダ公衆衛生研究所(RIVM)が公表した速報値で明らかになったもので、高齢者が多く暮らす国内東部・南部での被害が特に深刻だった。
予測を大幅に上回った死者数
公共放送NOSの報道によると、6月22〜28日の週に想定されていた死者数は約3,050人だったが、実際には約3,530人に達した。差し引き約480人が熱波に関連した超過死亡とみられる。RIVMは「死亡届の登録には数週間かかるケースがある」として、集計が完了した段階で数字がさらに上積みされる可能性を示唆している。今回の熱波は6月18日から29日にかけて続き、期間中の6月25〜27日には最低気温が20度を下回らない「熱帯夜」が3夜連続で記録された。また、今回の熱波を受けてオランダ気象当局は史上初となる「コードレッド(赤)」の熱中症警戒警報を発令しており、その異例の暑さが改めて浮き彫りになった形だ。
高齢者・慢性疾患者が特に脆弱
超過死亡の大半を占めたのは80歳以上の高齢者だった。RIVMによると、高齢者や慢性疾患を抱える人は臓器機能の低下により体内に熱がこもりやすく、のどの渇きを感じにくいうえに発汗量も少ないため、体温調節が難しくなるという。リスク群にはこのほか、肥満の人や生後間もない乳幼児も含まれる。RIVMが今回の熱波前に発表した「国家熱波計画」では、介護施設や在宅ケアの担い手に対し、こうした脆弱なグループへの注意を強化するよう呼びかけていた。気温が最も高かった国内東部・南部での死者増加が突出していた点は、地域ごとの気象条件と高齢者人口の分布が被害規模に直結することを示している。
啓発の成果と今後の課題
一方で明るい側面もある。RIVMは「猛暑日における死亡リスクは2010年以降、低下傾向にある」と指摘しており、その要因の一つとして熱中症リスクに関する市民の意識向上を挙げている。オランダに暮らす日本人を含む在住外国人にとっても、熱波は決して他人事ではない。特に高齢の家族と同居している場合や、自身が持病を抱えている場合は、室温管理・こまめな水分補給・外出を避ける時間帯の把握が命を守る基本となる。今後、登録が完了した段階でRIVMが発表する最終データにも注目が必要だ。
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情報源: DutchNews



