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FVDは「極右」か――オランダ政治学者5人が下した判断
政治・行政 読了 3分

FVDは「極右」か――オランダ政治学者5人が下した判断

研究者たちが指摘する「過激化の連鎖」と議会右派ブロック46議席の実態

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オランダ議会(下院)で右派ブロックが存在感を増すなか、NRCは極右研究を専門とする政治学者5人に「FVD(フォーラム・フォー・デモクラシー)は極右政党か」という問いをぶつけた。うち4人が「極右」と明確に認定。残る1人も「極右へとどんどん近づいている」と述べ、本質的な評価はほぼ一致している。

「極右」認定の根拠は何か

ライデン大学のサラ・デ・ランゲ教授(オランダ政治学)は、FVDを極右に分類する理由として三点を挙げる。「政治的暴力を明確に否定しないこと、国内外の極右ネットワークに属していること、そして反ユダヤ主義や古典的な人種差別など党のイデオロギー的側面」だ。アムステルダム大学のマティス・ルードゥイン教授も、「急進右派と極右の区別は本質的に重要であるからこそ、きちんと使い分けなければならない」と強調する。

ティービンゲン大学(ドイツ)のレオニー・デ・ヨンゲ教授は、FVDが議会制民主主義に参加しながらも「根本的にはその原則を拒否している」と指摘する。FVD創設者のティエリー・ボーデットが昨年、エルサルバドルの権威主義的指導者ブケレのもとで選挙がなくなっても「それほど悪くはない」と発言したことは、その典型例として挙げられた。マドリードのIEユニバーシティのカトリーヌ・デ・フリース教授は「FVDは著しく過激化した。PVVなど他の政党でも極右的な発言や考えが見られるが、FVDほど一貫したパターンはない」と述べる。

「急進右派」と「極右」の境界が溶ける

研究者たちが共通して指摘するのは、急進右派と極右の区別そのものが曖昧になりつつあるという点だ。従来の学術的基準では、「政治的暴力への支持」が極右を判断する主要な指標とされてきた。だが近年は、反民主主義的な態度や権威主義的国家観、「敵対思考(vijanddenken)」なども重要な判断軸として加わっている。

PVV、グループ・マルクスゾワー、JA21なども「極右的」な傾向を強めているとされ、研究者たちは「注目経済の論理に従って、各党が互いに声を張り上げ合い、さらに過激化する」構図を指摘する。オランダの右派ブロックは現在、SGPを除いても46議席を占める安定した政治勢力となっており、その規模は年々拡大している。

BBBの扱いについては評価が割れた。デ・ランゲ教授は「境界事例」としつつも、移民の「再移住(remigratie)」を選挙公約に盛り込んでいる点を問題視する。デ・ヨンゲ教授は「内閣シャウフに参加して以来、BBBは一種のPVV-lightになった」と踏み込んだ。なお「再移住」という言葉は、オランダの情報機関AIVDが「それ自体は中立的な表現だが、移民背景を持つ人々をヨーロッパから大量に追い出すという極右の物語の文脈で使われる」と位置づけている。昨年の選挙でこの語を公約に掲げたのはBBBを含む5党に上った。

在蘭日本人にとっての意味

「ラベル貼りは難しい」と研究者たちも認める。政党は自らを「急進右派」や「極右」と名乗ることはなく、外部からの分類に激しく反発するケースも多い。しかし、デ・ヨンゲ教授が言うように「ラベルの背後には学術的基準がある」。研究者たちが議論しているのは単なる言葉の問題ではなく、民主主義の原則への態度という本質的な問いだ。

オランダに暮らす外国籍住民にとって、移民政策や「再移住」論議は日常生活に直結しうるテーマでもある。右派ブロックが議会で安定した多数派に近づく状況は、在蘭日本人にとっても政策動向を注視すべき理由となっている。

情報源: NRC

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