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政府、自然保護区周辺に「低窒素ゾーン」設置へ――200億ユーロ基金も復活
政治・行政 読了 2分

政府、自然保護区周辺に「低窒素ゾーン」設置へ――200億ユーロ基金も復活

6月26日に正式発表予定、対象農家には削減・縮小・移転の選択肢

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オランダ政府は、EU基準を超える窒素化合物排出量の削減に向け、Natura-2000自然保護区の周囲に「低窒素ゾーン」を設ける計画を検討している。国営放送NOSをはじめ複数のメディアが計画の詳細を入手したと報じており、農相ヤイミ・ファン・エッセン氏が6月26日――夏季休会の一週間前――に正式発表を行う予定だ。

この問題の発端は2019年にさかのぼる。オランダ最高行政裁判所にあたる国家評議会が、EU基準の窒素排出規制が法的拘束力を持つとの判断を下し、農業と建設業は長らく許認可の停滞に苦しんできた。今回の計画は、中道右派連立政権がこの「膠着状態」を打開するための最初の大きな試みと位置づけられている。

ゾーニングの仕組みと農家への影響

NOSの報道によると、政府は大規模な保護区の周囲に半径1kmの低窒素ゾーンを、小規模区域には500mのゾーンを設定する方向で検討している。ゾーン内に立地する農家は、窒素排出量を大幅に削減するか、事業を縮小・刷新するか、あるいは区域外への移転を選ぶかの判断を迫られる。

支援策としては、前のショーフ連立政権下でいったん廃止されていた200億ユーロ規模の窒素基金が復活する見通しだ。この資金は、省エネ改修や移転を希望する農家への補助金、および自主的な農地買い取りに充てられるとされる。

また、開発プロジェクトが自然許可を必要とするかどうかを判断する汚染指標「モル」の閾値を、現行の0.005モルから0.5モルへと引き上げる案も検討されているという。閾値が上がれば小規模プロジェクトの許認可取得が容易になるが、実際の窒素排出量そのものには直接影響しないため、EU基準への適合という本質的な課題が解消されるわけではない点に注意が必要だ。

閣内の交渉と議会の行方

ファン・エッセン農相は、計画の詳細が事前に流出したことに強く反発し、報道内容を「でたらめだ」と批判した。一方で、ゾーニング制度の導入を検討していること自体は「秘密でも何でもない」と認めており、詳細については首相公邸カッツハウスで引き続き交渉中だと述べた。「政治において、決まったことは実現するまで決まっていない」というのが同氏の言葉だ。

連立三党(D66・CDA・VVD)は大枠では合意しているものの、計画を議会で通過させるには過半数の確保が必要であり、左派のPRO(旧GroenLinks-PvdA)や右派のJA21といった野党との協議も不可欠な状況だ。

オランダ在住者への影響

農業分野の窒素問題は、農家だけの話にとどまらない。建設許可の停滞は住宅供給にも直結しており、深刻な住宅不足が続くオランダでは、ゾーニング制度の導入によって新規開発プロジェクトの許認可が動き出すことへの期待も高い。在蘭日本人を含む居住者にとっても、住宅市場の先行きに関わる政策として注目に値する。正式発表まであと数日、細部がどう固まるかが焦点となる。

情報源: DutchNews

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