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EU移民協定がついに発効——オランダの亡命審査、何がどう変わるか
政治・行政 読了 2分

EU移民協定がついに発効——オランダの亡命審査、何がどう変わるか

審査期間は2年から6か月へ、ただし既存申請者は最大3年待ちの可能性も

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長年にわたる交渉と準備を経て、EUの亡命・移民協定がついに発効した。不法入国者の抑制と、庇護申請者の管理強化を目的とするこの協定は、加盟国の移民政策に広範な影響を及ぼす。オランダでも即日、入国管理局(IND)による新たな審査方式が始動した。

オランダの審査手続きが大きく変わる

最も目に見える変化は審査期間の短縮だ。これまでおよそ2年かかっていた亡命申請の審査を、INDは最長6か月以内に完了させることを義務づけられる。そのために手続きは大幅に簡略化された。申請者はまずタブレット端末で自ら申請内容を入力し、従来義務だった健康診断も廃止される。INDの決定に不服がある場合は、これまでの異議申し立て手続きを経ずに直接裁判所へ訴えることになる。批判的な立場からは、この変更が司法手続きの急増につながりかねないという懸念が上がっている。

一方で、今すでに審査を待っている申請者には厳しい現実が待ち受ける。INDが新制度開始直後に積み残しを生じさせないよう、本日以降に申請した人が優先される仕組みとなっているためだ。その結果、既存の申請者は最長3年の待機を強いられる可能性がある。オランダ政府はこの上限を3年に抑える方針を示しているが、当事者にとっては重大な問題となる。

EU外縁国が「一次関門」に——テル・アペルへの影響は

協定の根幹にあるのは、亡命審査をEU外縁国で完結させるという発想だ。ギリシャやイタリア、スペイン、キプロスといった国々が国境での審査を一義的に担い、申請者がオランダのような内陸国へ渡航する前に手続きを終わらせることを目指す。スキポール空港もEUの「外縁」に位置するが、そこから亡命申請をする人は極めて少ない。

外縁国の負担を軽減するため、他の加盟国は申請者の引き受けか財政支援のいずれかを提供しなければならない。オランダは財政支援を選択した。ドイツなど一部の国は申請者の受け入れにも応じる姿勢を示している。ただし、外縁国が申請者の移動を十分に管理できなければ、他国が財政支援を継続する動機が薄れるという脆弱性も指摘されている。

「送還の壁」が協定最大の課題

この協定で最も難航しているのが、審査で却下された申請者の本国送還だ。現状、EU各国は送還を成功させることがほとんどできておらず、多くの出身国が自国民の帰還を拒否している。協定ではこの問題への対策として、年内に新たなEU規則が導入される予定で、EU域外の第三国に「送還ハブ(出国センター)」を設ける選択肢も盛り込まれている。ただし、具体的な送還ハブに関する合意はまだ存在しない。EUはタリバン政権を含む各国とも交渉を続けているが、進展は限定的だ。

在蘭日本人を含む在住外国人にとって、この協定の発効は直接的な影響よりも間接的な影響が大きい。テル・アペルの過密状態が緩和されるかどうか、オランダ社会が移民問題にどう向き合うかという政治的文脈が、今後の社会政策や公共サービスにも波及しうる。協定が「絵に描いた餅」に終わるかどうかは、送還の実効性と外縁国の協力にかかっている。

情報源: NOS Algemeen

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