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EVが電力網を救う?KiaとVattenfallが双方向充電の試験を開始
テクノロジー 読了 2分

EVが電力網を救う?KiaとVattenfallが双方向充電の試験を開始

ピーク時に1台のEVが10軒分の電力問題を解決できる可能性

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電気自動車(EV)はこれまで、帰宅後に一斉充電することで電力網の混雑を悪化させる「厄介者」として見られてきた。ところが今、EVがその逆、すなわち電力網の救済役になり得るとして注目が集まっている。KiaとHyundai、そしてスウェーデンのエネルギー会社Vattenfallは、個人ユーザーが自分のEVから電力網へ電力を送り返せるオランダ初の実証プロジェクトを開始した。

「走る蓄電池」が電力網と会話する

双方向充電(バイディレクショナル・チャージング)と呼ばれるこの仕組みでは、EVのバッテリーに蓄えた電力を、需要が逼迫したピーク時に電力網へ戻すことができる。技術的には、対応する変換装置(インバーター)を搭載した新型EVと、車・電力網の双方と通信できるスマート充電スタンドが必要だ。ソースト市内の一軒家の車道に止まった大型の韓国製SUVのダッシュボードには、「現在10キロワットで電力網へ送電中」と表示されていた。Kia充電担当のボブ・ニーシングは「この地域を助けるために電力を戻している」と説明する。専用アプリから送電の許可時間帯やバッテリーの最低残量を設定でき、急な外出時はその場でシステムを一時停止したり急速充電に切り替えたりすることも可能だ。

1台が10軒分を救うポテンシャル

アイントホーフェン工科大学でEVと電力網の研究を行うアウケ・ホークストラ氏は、その潜在的インパクトをこう語る。「ピーク時に1台のEVが送電すれば、少なくとも10軒分の電力問題を解決できる。これが大規模に普及すれば、影響は計り知れない」。同氏はさらに、特に住宅地向けの電力網投資を大幅に削減できる可能性を指摘し、年間数十億ユーロ規模の節約につながり得ると述べた。自動車メーカー側はこれまで、充放電の繰り返しがバッテリーの劣化を早めるとして双方向充電に消極的だった。しかしホークストラ氏によれば、新世代のバッテリーは性能と冷却技術が向上しており、「満充電状態が長く続くよりも、電力網との間で適度に充放電するほうがバッテリーにとってむしろ好ましい」という。Renaultも先週、新型EVモデルを家庭用蓄電池として活用できると発表しており、業界全体の流れが変わりつつある。

在蘭日本人ドライバーへの影響

参加には、対応する新型EVとVattenfallのエネルギー契約の両方が必要となる。参加者への報酬として約1万km相当の走行費用が無料になる仕組みで、日常的にEVを使うドライバーにとっては実質的な節約につながる。現時点では旧型EVや一部モデルは対象外だが、Vattenfallは今後、送電への参加者向けの収益モデル構築を目指しているとしている。ホークストラ氏は「エネルギー会社や電力網事業者がEVオーナーの家を訪ねて『スマート充電や送電に協力してほしい』と頼み込まないのは、本当に信じられない」と政府・事業者の取り組みの遅さに苦言を呈する。オランダ在住でEVを持つ日本人にとっても、今後普及が進めば電気代の節約と電力網安定化に直接貢献できる選択肢となりそうだ。

情報源: NOS Algemeen

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