オランダ653サイトで2万5,000件超の欠陥——EU義務化のデジタルアクセシビリティ基準、達成ゼロの実態
障害者を含む全ユーザーへの配慮、法施行後も現場は追いつかず
オランダ国内の653の組織が運営するウェブサイトで、デジタルアクセシビリティに関する2万5,000件以上の問題が研究者によって発見された。EU規制によって昨年からアクセシビリティ確保が法的義務となっているにもかかわらず、調査対象のすべての組織が基準を満たしていないことが明らかになった。
EUが定める「デジタルアクセシビリティ」とは
デジタルアクセシビリティとは、視覚・聴覚・運動機能などに障害を持つ人々を含む、あらゆるユーザーがウェブサイトやアプリを問題なく利用できる状態を指す。EUはこの基準を法制化しており、オランダでも昨年より民間・公共を問わず幅広い組織に遵守が義務付けられた。具体的には、画像への代替テキストの付与、スクリーンリーダーへの対応、十分なカラーコントラストの確保といった要件が含まれる。こうした対応は、高齢者や一時的な障害を抱えるユーザーにとっても利便性を高めるものとして、欧州全体で重要視されている。
調査が示す厳しい現実
今回の調査では、653サイトを横断的に検証した結果、発見された問題の総数は2万5,000件を超えた。さらに深刻なのは、基準を完全に達成している組織が一つも存在しなかったという事実だ。問題の内容は多岐にわたり、スクリーンリーダーが正しく読み上げられないナビゲーション構造、コントラスト不足のテキスト、キーボード操作だけでは完結しないフォームなどが典型例として挙げられる。法施行から一年以上が経過してもなお、現場の対応が追いついていない実態が浮き彫りとなった形だ。
在蘭日本人にとっての意味
行政手続きや医療機関の予約、各種サービスの申し込みなど、オランダ生活の多くの場面でウェブサイトの利用は不可欠だ。アクセシビリティの問題は障害のある人だけでなく、オランダ語を母語としない外国人居住者にとっても、使いにくさやエラーとして表れることがある。今回の調査結果を受け、各組織が法令順守に向けた対応を本格化させるかどうかが今後の焦点となる。当局による是正勧告や監督強化の動きが出てくれば、サイトの実質的な改善につながる可能性もある。在蘭日本人としても、利用する各種オランダのサービスサイトの使い勝手が変わりうる動向として、引き続き注目しておきたい。
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情報源: NU.nl
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