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教育評議会「学校のテスト偏重から脱却せよ」―77ページの提言が問う評価文化の転換
政治・行政 読了 2分

教育評議会「学校のテスト偏重から脱却せよ」―77ページの提言が問う評価文化の転換

進路判定テストの一本化も勧告、20年ぶりの課程改訂に合わせた議論が本格化

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オランダ教育評議会(Onderwijsraad)は、初等・中等教育のテスト評価のあり方を抜本的に見直すよう求める報告書「Kijk anders naar toetsing(テストを違う目で見よう)」を公表した。全77ページに及ぶこの報告書は、下院(Tweede Kamer)の要請を受けてまとめられたもので、テストの結果よりも生徒一人ひとりの発達を重視すべきとの勧告が柱となっている。

「数百ものテスト」が招く過剰なプレッシャー

教育評議会の議長ルイーズ・エルファースは報告書の中で、オランダの生徒が中等教育を修了するまでに**「数百ものテスト」**を受けていると指摘し、その数は「多すぎる」と明言している。問題の本質として報告書が挙げるのが、テストの「機能の混在(functievermenging)」だ。現状では一つのテストが、学習意欲を引き出す手段、学校間の選抜ツール、教育の質を測る評価指標という複数の役割を同時に担っており、学校も生徒も「さまざまな意図が絡み合ったテストの網に絡め取られかねない」と警鐘を鳴らしている。

こうした状況は生徒だけでなく、教師や学校運営側にも過大な負担をかけている。評議会によれば、テストから得られるフィードバックを授業改善に活かすより、高いテストスコアを追い求めること自体が目的化してしまっている。その結果として広がっているのが「teaching to the test(テストのための授業)」だ。「授業の注意がテストの点数を上げることに集中し、より広範な教育目標が視野から外れてしまう」と報告書は述べる。

進路判定テストの「6種類」問題

具体的な問題点として報告書が取り上げるのが、小学3年生以降に実施される学習追跡テスト(leerlingvolgtoets)だ。本来は読み書きや算数における個別の発達状況を把握するためのものだが、実際には8年生(日本の小学6年生相当)の進路指導助言(schooladvies)にも反映されることが多い。評議会は「テストが測定していない分野で優れた力を持つ生徒が不当に低く評価される恐れがある」として、この運用が教育機会の不平等につながり得ると指摘している。

さらに深刻なのが、8年生を対象とした進路判定テスト(doorstroomtoets)の多様性だ。現在、学校は6種類の異なるテストから選択できるが、小学校の業界団体PO-Raadが昨年実施した分析では、同程度の学力を持つ生徒でも受けるテストによって異なる進路助言が出ることが確認されている。教育評議会はこの問題を解消するため、テストを1種類に統一するよう提言している。

20年ぶりのカリキュラム改訂と重なるタイミング

この勧告が特に注目される背景には、オランダの教育制度が大きな転換点を迎えていることがある。初等・中等教育の全国カリキュラムが20年ぶりに見直される時期と重なり、関連する法案はすでに上院(Eerste Kamer)に提出されている。評議会は、この制度改訂の機会を捉え、テストに依存した評価文化からの脱却を「文化的な転換」として学校全体に求めている。在蘭日本人の子どもが通うオランダの学校においても、テストの位置づけや進路指導のあり方が今後変化していく可能性があり、動向を注視しておく価値がある。

情報源: NOS Algemeen

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