5月に祝日はもういらない――イェッテン首相の解放記念日祝日化提案に反論
年7日「欧州最少水準」の祝日をどう増やすか、論戦の行方
オランダのロブ・イェッテン首相が、5月5日の解放記念日(Bevrijdingsdag)を毎年の祝日にしたいと発言し、波紋を広げている。首相は5月5日にユトレヒトで開かれた記念行事でこの意向を示した。しかしその直後、カリブ海での休暇中にクラゲに刺されてアレルギー反応を起こし療養に入るという、何とも間の悪いタイミングでの議論となっている。
祝日の「5月集中」という構造問題
コラムニストのモリー・クエルは、この提案に真っ向から異を唱える。彼女が指摘するのは、オランダの祝日構造そのものだ。オランダの祝日は年わずか7日で、欧州最少水準にある。その少ない祝日が、元日・キリスト昇天祭・聖霊降臨祭(前後2日)・コーニングスダーフ(国王の日)と、年の前半に偏って集中している。クリスマスまでの長い後半には、祝日が一日も存在しない。
解放記念日は現在、5年に一度だけ祝日として扱われる。直近は2025年だったため、次に平日が休みになるのは2030年まで待たなければならない。この頻度を毎年に引き上げること自体は意義深いが、クエルはそれを5月に重ねる必然性に疑問を呈する。
「秋と冬に祝日を」――代替案の数々
クエルが提案するのは、5月以外の時期への祝日追加だ。まず8月15日——旧オランダ領東インドにおける日本の占領が終わった日であり、欧州戦線だけでなく全世界の戦争終結を象徴する日でもある。次いで、スリナムで奴隷制度が廃止された1863年7月1日を起源とするケティ・コティ(Keti Koti)も候補に挙がる。
さらに興味深いのが個人的な推薦として挙げられた10月3日だ。これはかつて移民相を務めたマルヨレイン・ファーベル氏がSNSに誤った情報を投稿し「私のツイートは正しい(Mijn Tweet Klopt)」と強弁した日付で、オランダのネットミームとして定着している。クエルは「差別的な嘘をつけば恥ずかしいミームとして歴史に刻まれると思い知る日に」と皮肉を込めて提案する。同僚記者たちからは、予算案が発表されるプリンセスダーフ(9月第3火曜)や12月5日のシンタークラースも候補として挙がった。
在蘭日本人にとっての視点
この議論は、日本人居住者にとっても身近なテーマといえる。8月15日の終戦記念日が候補の一つとして挙がっている点は特筆に値する。旧オランダ領東インドにおける日本の占領とその終結は、オランダ社会の歴史認識において依然として重要な位置を占めており、祝日化の議論がこの日付に及ぶ場合、日本とオランダの歴史的関係への関心が改めて高まる可能性もある。
いずれにせよ、年7日という少ない祝日をどう配置するかは、オランダに暮らすすべての人の日常に直結する問題だ。祝日の「5月集中」を解消し、秋と冬にも息継ぎの場を設けるべきだというクエルの主張は、生活感覚に根ざした説得力を持っている。
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情報源: DutchNews
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