右派3党が新同盟、税制・難民・窒素・中絶で内閣に突きつけた要求の全容
JA21・SGP・BBBが結束——イェッテン首相の超党派構想に暗雲
オランダ議会で新たな政治的結束が生まれた。極右政党JA21、正統プロテスタント政党SGP、農民市民運動BBBの3党が新たな右派同盟を形成し、内閣の税制案をめぐる交渉で共同歩調を取ることを宣言したのだ。3党は水曜夜に共同要求書を内閣に送付し、木曜朝にはその内容を公表。これを受けてイェッテン首相率いる内閣は、要求の扱いを協議するための緊急会合を開いた。
要求の中身——税制から中絶まで多岐にわたる
3党が突きつけた要求は広範囲にわたる。税制面では、NATO防衛費を賄うための増税計画の撤回、花卉類への付加価値税(VAT)引き上げの中止、そして中小事業者を対象とした利益控除の拡大が求められた。難民政策では、全自治体に庇護申請者の受け入れを義務付ける「分散居住法(スプレイディングスウェット)」の廃止を要求。担当のバルト・ファン・デン・ブリンク庇護大臣(CDA)はこの廃止には応じられないとの立場を示しており、協議の焦点のひとつとなっている。さらにSGPは後期中絶・自宅での中絶・代理出産の停止を求めており、これはD66の党是と真っ向から対立する。窒素排出規制についてもBBBが大幅な緩和を要求しているが、内閣はむしろ新規許可の発行再開に必要な対策を講じる必要があるとしており、方向性が食い違う。
超党派支持を目指すイェッテン構想に打撃
イェッテン首相はこれまで、左右の政党を幅広く取り込む「超党派」での税制・予算支持を目指してきた。だが今回の3党同盟の結成は、その戦略をさらに困難なものにした。連立内ではD66とCDAが左派のPROやVoltとの協調路線を志向するのに対し、VVDは右派寄りの姿勢を見せており、連立内部でも一枚岩とはいえない状況だ。左派・右派双方の野党からは「どちらかの方向性を選べ」との圧力がかかっており、内閣は板挟みの状態に置かれている。
加えて、PRO党は窒素計画が大幅に変更されれば支持を撤回すると明言しており、3党同盟のBBBの要求とは真逆の方向を向く。右派を取り込もうとすれば左派が離れ、左派を優先すれば右派が反発するという構図は、予算案の議会通過を一段と不透明にしている。3党は要求が受け入れられれば税制案を「建設的に」支持するとしているが、要求の多くは連立パートナーや他の支持勢力と根本的に相容れないものを含んでおり、内閣がどこまで歩み寄れるかが今後の焦点となる。在蘭日本人にとっても、VAT変更や中小企業税制、社会福祉政策の行方は生活や事業環境に直結しうるだけに、今後の交渉の動向を注視する必要がある。
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情報源: DutchNews
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