コッケルマン、スホーフ前首相との対話でソニャ・バレンド賞を受賞
「政治的尋問ではなく、人間としての対話を」審査員50人が高く評価
オランダのテレビジャーナリズムを代表する名誉賞「ソニャ・バレンド賞」の今年の受賞者に、ジャーナリストのスフェン・コッケルマンが選ばれた。授賞式はトークショー「Pauw & De Wit」の生放送中に行われ、昨年の受賞者であるコーン・フェルブラークから直接トロフィーが手渡された。
「政治的尋問」ではなく「人間的な対話」
コッケルマンが受賞したのは、2025年2月20日に放送されたWNLの番組「Café Kockelmann」の特別回でのこと。退任直後のスホーフ前首相を迎えたこのインタビューを、賞を主催する放送局BNNVARAは「政治的な尋問ではなく、激動の首相在任期間を振り返る個人的な対話」として高く評価した。
審査員を務めたジャーナリストのマールチェ・ファン・ウェーヘンは、プレスリリースの中でこのインタビューを「暴露的な会話」と表現した。今年のロングリストには9本のインタビューが並んでいたが、50人のジャーナリストによる審査員団の投票によって、コッケルマンの作品が最終的に選ばれた。2位にはSGP党首クリス・ストッファーへの中絶をめぐるインタビューを手がけたエファ・ヤーネク、3位には認知症の妻をテーマにしたHumanの番組「Over Leven」でフリッツ・アブラハムスに迫ったコーン・フェルブラークが入った。
「鋭さは十分だったか」――受賞後も消えぬ自問
コッケルマンはBNNVARAのサイトで、インタビューへの思いをこう語っている。「私が知りたかったのは、首相という立場の人間の内面でした。率直な振り返り、包み隠さぬ話を引き出すこと——彼が一連の出来事をどう体験したのかを知りたかったのです」。スホーフの率直な語り口について「収録終了後、技術スタッフも含め、その場にいた全員が静かになっていた」と振り返りつつ、「果たして十分に鋭かったか、十分に網羅できていたか」という問いは今も残る、と謙虚に述べた。
「トークショーの女王」の遺志を継いで
この賞の名を冠したソニャ・バレンドは、オランダのテレビ史において「トークショーの女王」と称された伝説的な司会者だ。今年4月に逝去したが、本人の意思に従い賞は継続されることが決まっており、今回が彼女の名を冠した賞として、彼女自身が授与に立ち会えない初めての回となった。
日本人在住者にとって直接の生活上の影響があるわけではないが、オランダのジャーナリズム文化と権力者へのインタビューの在り方を知るうえで、示唆深い出来事といえる。政治的に混乱した時期の首相を相手に「人間としての対話」を成立させたことへの評価は、報道の役割に関するオランダ社会の価値観を映し出している。
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情報源: NOS Algemeen


