少数与党内閣はスカンジナビアから何を学べるか――デンマーク・ノルウェー視察報告
税制計画が暗礁に乗り上げるなか、議員団が北欧に活路を求めた
オランダのイェッテン少数与党内閣が、政権運営の突破口を北欧に求めている。税制計画をめぐる議会での支持獲得は依然として難航しており、与党連合は安定した多数を確保できないまま綱渡りの政権運営を続けている。こうした状況を打開するヒントを得ようと、オランダ議会の議員代表団がデンマークとノルウェーを訪問した。
デンマーク・ノルウェーが示す「少数政権の作法」
NRCの政治記者ペトラ・デ・コーニングは今回の視察に同行取材し、同僚のデニーズ・レテラとともにポッドキャストでその成果を報告した。スカンジナビア諸国では、少数与党による政権運営は珍しくない。デンマークやノルウェーでは、与党が議会の過半数を持たない状態であっても、法案ごとに野党との個別交渉を重ねることで政策を着実に実現してきた歴史がある。
重要なのは、こうした国々では野党もまた「建設的な反対勢力」としての役割を担うという政治文化が根づいている点だ。単に政府案を否決するだけでなく、修正案を提示して協議のテーブルにつく姿勢が、議会の機能を支えている。NRCの取材によれば、オランダの議員たちはこの点に強い関心を示したという。
オランダ議会が直面する構造的課題
オランダの政治状況はスカンジナビアとは異なる面も多い。多党乱立の議会構造のなかで、イェッテン内閣は複数の野党を個別に説得し続けなければならない。税制計画をめぐっては、連立内部でも温度差があり、野党の賛同を得る以前に足元の調整が課題となっているとも指摘される。
デ・コーニングとレテラの議論が示すのは、北欧モデルの「輸入」がそのまま機能するとは限らないという冷静な見方だ。議会慣行や政党間の信頼関係は長年にわたって形成されるものであり、視察で得た知見を即座に制度化するには相応の時間と政治的意志が必要になる。
在蘭日本人・オランダ社会への含意
この議論は、オランダに暮らす外国人にとっても無縁ではない。税制改革が停滞すれば、所得税・社会保障費の見直しも遅れ、生活者の家計や事業計画に影響が及ぶ可能性がある。少数政権が安定した政策運営を実現できるかどうかは、オランダ社会全体の政治的成熟度が問われる問題でもある。スカンジナビアの経験を鏡として、オランダの政治がどう変わるか、引き続き注視が必要だ。
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情報源: NRC




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