ADE期間中、アムステルダムが夜間の安全対策を強化
「夜を取り戻せ」から生まれたバイクバディ、今年も各会場に展開
世界最大の電子音楽イベント「アムステルダム・ダンス・イベント(ADE)」が今年も開幕し、アムステルダム市内各所でテクノやハウスのファンが夜通し音楽を楽しんでいる。その一方で、主催者と市当局はナイトライフの場を「嫌がらせ、暴力、差別、性的不正行為のない安全な空間」にするための対策を例年以上に充実させている。
バイクバディ、セーフチェックイン、グッバイホスト
NDSMアイランドで開催されるDGTLフェスティバルでは、会場とフェリー乗り場を結ぶルートに「バイクバディ」が配置される。自分自身の安全も確保するため二人一組で活動し、21時から翌7時まで30分ごとにグループライドを出発させる仕組みだ。同じNDSM埠頭には「セーフチェックイン」が一晩中開設され、体調不良や夜道への不安を感じた参加者が立ち寄れるほか、スマートフォンの充電も可能だ。
Halfwegのアウェイクニングス会場では、退場ゲートに「グッバイホスト」が常駐し、一人で帰る参加者を見守る役割を担う。帰宅ルートの相談にも応じ、こちらでも充電サービスを提供する。両会場には、バッジやベストで識別できる訓練済みの「アウェアネスクルー」も待機しており、居心地の悪さや危険を感じた人がすぐ助けを求められる体制を整えている。
「夜を取り戻せ」キャンペーンから生まれた取り組み
これらの対策の多くは、昨年8月に自転車で一人帰宅中のティーンエイジャー、リサさんが殺害された事件をきっかけに広まった「夜を取り戻せ(Take Back the Night)」キャンペーンに端を発する。DGTLでソーシャルセーフティを担当するニッキー・スフールスさんは「バイクバディはリサの事件を受けてキャンペーンに呼応する形で導入したもの。安全はダンスフロアで終わるものではない」と語る。アウェアネスチームやソーシャルセーフティハブ自体はコロナ禍以降から運営しており、安全対策を長年にわたって優先事項としてきた姿勢を強調した。
今年改めて安全への関心が高まった背景には、つい先週起きた事件がある。29歳のハヤルさんの遺体がアムステル川でスーツケースに入った状態で発見され、市内に衝撃が走った。彼女はRAIコンベンションセンター近くで男性と自転車で走る姿が最後に目撃されており、その後男性が逮捕されている。
在蘭日本人にとっての安全情報
ADEはアムステルダム在住・在蘭の音楽ファンにとってもなじみ深いイベントだ。夜間の移動にバイクバディを利用する場合は、会場出口すぐそばに設けられた集合ポイントを目印にしたい。セーフチェックインやグッバイホストは言語を問わず誰でも立ち寄れる場所として機能しており、夜間に不安を感じた際のセーフティネットとして活用できる。ナイトライフを楽しむうえで、こうした仕組みの存在を頭に入れておくことが、いざというときの助けになるだろう。
広告掲載にご興味のある方は こちら
情報源: DutchNews


