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アムステルダム、自転車レーンに時速20km制限を試験導入――罰則なし「ナッジ」で行動変容を狙う
社会 読了 2分

アムステルダム、自転車レーンに時速20km制限を試験導入――罰則なし「ナッジ」で行動変容を狙う

4週間の実験的措置、看板でリアルタイム表示し安全文化の醸成を目指す

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アムステルダム市議会が、混雑する自転車レーンでの安全性向上を目的とした実験的な取り組みを始めた。市南部から市内へと続く幹線道路アムステルフェーンセウェフの一区間に時速20kmの速度制限を4週間の試験期間として設け、サイクリストの行動変容を促す試みだ。観光客・通勤者・買い物客など多様な利用者が行き交うアムステルダムの自転車レーンでは、近年「危険を感じる」という声が増えていたが、これまで自転車に対する速度規制は事実上存在していなかった。

罰則ではなく「見える化」で促す

今回の実験で注目されるのは、取り締まりを一切行わない点だ。市は違反者への罰金や警告ではなく、「その瞬間に何割のサイクリストが時速20km以下で走っているか」をリアルタイムで表示する看板を設置した。他の利用者の行動を可視化することで、自発的な配慮を引き出す「ナッジ」と呼ばれる行動経済学的手法である。

交通担当アルダーマン(市政委員)のエリーゼ・ムースコップスは地元テレビ局AT5に対し、「市内の全てを罰則で取り締まれば非常に厳しい警察国家になる。そもそも人員も足りない」と語った。彼女が問いかけるのは社会規範そのものだ。「『ゆっくり走ることも選択肢だ』と思い出させれば、人は速度を落とす気になるのか。自転車レーンにおける社会的規範が何なのか、私たちはまだよく分かっていない」と述べ、実験を通じてその答えを探ろうとしている。

インフラ整備こそ本質との声も

一方、サイクリスト団体フィーツアルスボンドの広報担当者ケース・バッカーは、この取り組みに懐疑的な見方を示す。「問題の道路の自転車レーンは非常に狭く、設計も不十分だ。隣接する歩道も混雑しているため、歩行者が自転車レーンにはみ出してくる」と指摘し、「速度制限が20kmであろうと50kmであろうと、レーンが狭すぎて追い越し空間がない」と言い切る。

バッカーはさらに、自転車は自動車と異なり速度域が大きく分散することも問題として挙げる。時速15kmでゆっくり並走したい人もいれば、25〜30kmで走る人もいる。全員が快適に共存するには速度制限より幅員の確保が先決、というのが団体としての主張だ。

在蘭日本人の生活への影響と今後の注目点

今回の実験はアムステルフェーンセウェフの一区間に限定されており、試験期間は4週間。日常的にこの路線を利用している人は看板の表示を意識してみると良いかもしれない。市は実験後にデータを分析し、自転車文化の変化や政策の有効性を評価する方針だ。罰則なしの規制がどこまで機能するか――その結果次第では、アムステルダム市内のほかの混雑路線への拡大や、さらには他都市への波及も視野に入ってくる。自転車大国オランダが次にとる一手に、引き続き注目したい。

情報源: DutchNews

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