オランダ教会が難民を一時受け入れ――冬到来前にベッド不足解消へ
「住まいアクション」で教会の空き牧師館や別棟を活用、最大3ヶ月間の滞在を提供
オランダが引き続き難民・亡命申請者の受け入れ危機に直面するなか、オランダ教会協議会(Raad van Kerken)が新たな一時収容キャンペーン「Actie Onderdak(住まいアクション)」を立ち上げた。プロテスタント、カトリック、改革派など傘下19の教会・団体が参加し、居住許可を取得済みの難民家族を教会の施設へ受け入れることで、難民施設のベッド不足緩和を図る。
「許可取得済みなのに行き場がない」という構造的矛盾
問題の背景には、難民行政のねじれがある。居住許可を得た難民は本来、一般の住宅へ移行すべき存在だが、深刻な住宅不足によって難民施設(COA)にとどまり続けざるを得ない状況が続いている。その結果、まだ審査中の亡命申請者が入居できるベッドが慢性的に足りず、施設に入れない人々が屋外で夜を過ごすことを余儀なくされてきた。この問題は夏の間も続いており、冬の到来を前に、路上生活者の低体温症などのリスクがいっそう高まっている。
教会協議会は全国の地方自治体と各教区に書簡を送り、COAに滞在中の難民家族を受け入れるための空きスペース提供を呼びかけた。具体的には、使われていない牧師館や教会に付属する別棟の活用が想定されており、家族は最大3ヶ月間そこで生活しながら「心を落ち着かせ、地域に慣れ親しむ」時間を持てるという。
COAと難民担当大臣も支持、制度的な受け皿も整備
この取り組みはCOAとの連携のもとで設計されており、3ヶ月の滞在終了後は難民が次の住居へ円滑に移行できるようCOAが支援する仕組みになっている。また、バルト・ファン・デン・ブリンク難民担当大臣も計画を正式に支持しており、政府・民間・宗教界が連携する珍しい形の取り組みとなっている。
オランダに暮らす日本人にとっても、この問題は無縁ではない。住宅市場のひっ迫は難民問題だけにとどまらず、一般の住宅賃貸にも影響を及ぼしている。今回の教会による一時収容が施設のベッドを実際にどれだけ解放できるかは今後の推移を見守る必要があるが、行政が行き詰まるなかで宗教団体が実務的な解決策を提示した点は注目に値する。冬本番を前に、この取り組みがどこまで広がるかが当面の焦点となりそうだ。
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情報源: DutchNews


