メインコンテンツへスキップ
IND審査遅延への罰金請求権が廃止——新庇護法が上院を通過
政治・行政 読了 2分

IND審査遅延への罰金請求権が廃止——新庇護法が上院を通過

高度技能移民・留学生・家族呼び寄せ申請者にも影響及ぶ

この記事をシェア ✓ コピーしました

オランダ上院は今週、新たな庇護関連法を可決した。これにより、移民局(IND)が居住許可の審査期限を守らなかった場合に申請者が請求できる罰金支払い制度が廃止されることになる。法律は庇護申請を主な対象として提示されたが、庇護省のスポークスパーソンがDutchNewsに語ったところによれば、高度技能移民・留学生・家族呼び寄せを含む一般的な居住許可申請にも適用される。在蘭日本人にとっても無縁ではない変更といえる。

6ヶ月ルールと「罰金」のしくみ

現行制度では、INDは居住許可申請に対して6ヶ月以内に決定を下すことが義務付けられている。この期限を超過した場合、申請者は裁判所を通じて遅延日数に応じた罰金支払いを請求できる。新法が発効すると、裁判所はINDに対して一定期間内に決定を出すよう命じることはできるが、金銭的なペナルティを課す権限は失われる。

庇護担当のバルト・ファン・デン・ブリンク大臣は9月の議会審議で、INDがこれまでに支払った罰金の総額は約1億ユーロに上ると明らかにした。中には10万ユーロを超える支払いを受けた庇護申請者もいたという。INDはかねてより、こうしたペナルティが審査の迅速化に実質的な効果をもたらしていないと主張してきた。

EU法との整合性をめぐる経緯

政府が一般居住許可申請者への罰金廃止を検討したのは今回が初めてではない。2024年にも同様の計画が浮上したが、EU法に抵触する可能性があるとして撤回された経緯がある。今回の法改正がその懸念をどのように克服したのか、省のスポークスパーソンは「現時点では説明できない」としており、詳細は明らかにされていない。また、INDは一般居住許可申請者に対して支払った罰金の具体的な金額を現在把握しておらず、「今後数週間で算出する」と述べている。

迅速化の保証なき廃止への懸念

今回の法案に対し、4月の庇護パッケージでは反対票を投じたD66が賛成に回った。同党のスポークスパーソンは、罰金制度の廃止がIND の遅延問題を根本的に解決するわけではないと認めつつも、「ペナルティはもはや効率化のインセンティブとして機能しておらず、役割を終えた」と説明した。その上で、「廃止は手続きの迅速化に向けた具体的措置と必ずセットで行われなければならない」と強調している。

在蘭の外国人にとっては、審査の遅れに対する金銭的な救済手段が失われることを意味する。審査の実質的な迅速化が伴わなければ、長期の審査待ちでも補償を受けられない状況が生まれかねない。新法がいつ発効するか、また代替となる手続き改善策がどう具体化されるかが、今後の焦点となりそうだ。

情報源: DutchNews

この記事をシェア ✓ コピーしました

📩 無料メールニュース

明日のオランダニュースも、メールで読みませんか?

毎朝、その日のニュース要約と音声版(ポッドキャスト)が
メールで届きます。無料です。

無料で購読する

関連ニュース