アルバート・ハインへのサイバー攻撃、海外4か国のサーバー経由と判明
物流の一部は再稼働も、生鮮欠品・オンライン注文停止は継続
オランダ最大手のスーパーマーケット、アルバート・ハインが「サイバーインシデント」に見舞われてから2日後、親会社のアホールド・デレーズは「一部システムの段階的な再稼働」を開始したと発表した。現時点では顧客データが盗まれた形跡は確認されていないとしているが、完全復旧にはなお時間を要する見込みだ。棚の欠品や注文・配送の停止といった影響は、日常的にこのスーパーを利用する在蘭日本人の生活にも直結する問題となっている。
4か国のサーバーを経由した攻撃の実態
セキュリティ業界の関係者がオランダ公共放送NОSに語ったところによると、今回の攻撃では米国・ポーランド・モルドバ・トルコの4か国にまたがる複数のサーバーが使用されたことが判明している。ただし、サーバーの所在地が攻撃者の拠点を示すわけではなく、トラフィックは複数の国を経由してルーティングされうる点に注意が必要だ。さらに調査の過程では、アホールド・デレーズの米国部門が保有するサーバーが踏み台として利用された可能性も浮上している。サイバーセキュリティ専門家のピム・タッケンベルグ氏は「ハッカーが米国のサーバーに侵入し、そこからオランダのシステムを攻撃したとも考えられる」とNOSに説明した。
一方、別の専門家ジョーイ・フェニス氏は「ハッカーが関与していることは明らかだが、実際にどの程度の被害が生じたかは現時点では不明」と述べ、アルバート・ハイン側が侵入を早期に検知した可能性も排除できないとした。同社は書面で「インシデントを極めて深刻に受け止めている」としながらも、現時点では技術的な詳細を開示できないとしている。
物流・店舗への影響と系列チェーンへの波及
物流面では、オランダ国内6か所の物流センターのうち一部が月曜日に完全停止し、各店舗の棚に欠品が相次いだ。火曜日時点で複数のセンターが再稼働し、追加配送も手配されているというが、果物・野菜などの生鮮食品コーナーは引き続き品薄の状態が続く可能性があるとしている。また、オンライン注文と配送サービスは依然として停止中で、カスタマーサービスへの連絡も取れない状況が続いている。
影響はアルバート・ハイン単体にとどまらず、同じアホールド・デレーズ傘下のドラッグストア「エトス」とリカーショップ「ガル&ガル」にも及んでいる。ベルギーでは同グループ傘下のデレーズがIT障害を報告しており、ティルブルフの物流センターから供給を受けるベルギーのアルバート・ハイン店舗への影響も出たが、放送局VRTによれば被害は限定的だったという。
同時期のフランス攻撃との関連は否定
今回の騒動と同じ週末、フランスでも数百店規模のスーパーマーケットを標的とした別のサイバー攻撃が発生した。こちらは冷蔵・冷凍システムが遠隔操作で強制解凍され、インテルマルシェやコーペラティブUなどが大量の食品を廃棄する事態となった。アホールド・デレーズのスポークスパーソンはロイター通信に対し、「2つの攻撃に関連性を示す証拠はない」と述べている。現時点では二つの事件はそれぞれ独立したものとして捜査・調査が進められているが、欧州の食料品流通インフラに対するサイバーリスクの大きさを改めて浮き彫りにした出来事といえる。日常的にアルバート・ハインを利用している在蘭日本人にとっては、引き続き生鮮食品の調達や配送サービスの回復状況を確認しながら買い物の計画を立てることが賢明だ。
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情報源: DutchNews


