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フランスの財政悪化がEU全体に波及懸念――GDPの119%に膨らんだ債務が招く危機
政治・行政 読了 2分

フランスの財政悪化がEU全体に波及懸念――GDPの119%に膨らんだ債務が招く危機

ギリシャ危機の再来を警戒するエコノミストたち

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フランスの財政が深刻な局面を迎えている。国家債務はGDP比119%・総額3,500億ユーロ超にまで膨らみ、EUの安定成長協定が定める「上限60%」を大幅に上回る状態が続いている。EUはかねてフランスに対して財政規律の順守を求めてきたが、歳出削減は遅々として進まない。大規模なデモへの対応として教員3,000人の追加採用を約束するなど、政治的圧力が緊縮策の実施をさらに困難にしている構図だ。

高まる金利負担、投資家の信頼に陰り

財政悪化に伴い、国債市場でも警戒感が強まっている。フランスの10年国債利回りは現在約5%で、1年半前の3.5%から大きく上昇した。投資家がフランスの長期的な債務返済能力に疑問を抱き始めた結果、より高い利回りを要求するようになったためだ。債務残高がすでに巨大である以上、金利上昇は利払い費の増大を通じて財政をさらに圧迫するという悪循環を生む。

ドイツ国債との金利差(スプレッド)も、1年前の0.8%から現在は1.5%へと拡大した。ING のエコノミスト、ベルト・コレインはこの変化を「小さく見えるかもしれないが、懸念すべき水準だ」と指摘する。債務規模を考えれば数十億ユーロ単位の差異に相当し、「このスプレッドがさらに広がれば、投資家・銀行・加盟国がEU全体の力に疑念を抱くことになる」と警告している。

2010年ギリシャ危機との類似点

コレインが想起させるのは、2010年に起きたギリシャ債務危機だ。当時、ギリシャの財政悪化がユーロへの信頼を著しく損ない、EUは長期にわたる危機協議の末に緊急融資で対応した。今回のフランスは規模がはるかに大きく、同様の事態になればECB(欧州中央銀行)への支援圧力が一段と増すと見られる。もっともコレインは「まずはフランス自身が問題を解決すべきだ」とも述べており、外部支援への依存を牽制している。

ラボバンクのエコノミスト、マールチェ・ウェイフェラールスは、フランス政府が任命した経済諮問委員会の試算を引用しつつ、2032年までに債務を安定させるには1,260億ユーロの歳出削減が不可欠だと強調する。「家計にも企業にも痛みを避けることはできない」というその言葉は、フランス社会が近い将来、困難な選択を迫られることを端的に示している。

オランダに暮らす日本人にとっても、フランスの財政問題は対岸の火事ではない。ユーロ圏内の金融不安はオランダの国債金利や企業の資金調達コストにも波及し得る。オランダ自体も財政規律を重視してきた国だが、フランス発の信用不安が広がれば、共通通貨ユーロの安定そのものが問われる事態になりかねない。今後のフランス議会での予算審議や、EUとの協議の行方を注視しておく必要があるだろう。

情報源: NOS Algemeen

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