民間賃貸の家賃上昇、購入物件価格の伸びを上回る
民間賃貸の家賃上昇、購入物件価格の伸びを上回る
月収5,742ユーロが「自由市場賃貸」の目安に
オランダの住宅市場では、購入物件の価格高騰がたびたび話題に上るが、ここへきて賃貸市場の動きが改めて注目されている。NU.nlが伝えたデータによると、自由市場賃貸住宅(vrije sector)の家賃は2023年第3四半期に前四半期比でふたたび上昇に転じた。第2四半期には小幅な下落が見られたものの、それは一時的な動きに過ぎず、上昇トレンドが継続している形だ。
「月収5,742ユーロ」という高いハードル
自由市場賃貸住宅とは、社会住宅(sociale huur)の対象外となる、家賃が一定水準を超える民間賃貸物件を指す。この市場では家主や仲介業者が家賃を比較的自由に設定できるため、需給の影響を直接受けやすい。現在、この種の物件を借りるためには月収5,742ユーロが必要とされている。これは多くの住宅仲介業者が審査基準として用いる「家賃の約3〜4倍の月収」という目安から算出されたものとみられ、平均的な勤労者にとっては相当に高いハードルだ。
購入市場をも上回る家賃の伸び
注目すべきは、家賃の上昇率が購入物件の価格上昇率を上回っているという点だ。オランダでは近年、住宅購入価格の急騰が社会問題として議論されてきたが、賃貸価格の伸びがそれを超えているという状況は、持ち家を取得できない層にとって二重の苦境を意味する。購入市場から弾き出された人々が賃貸市場に流れ込み、需要が集中することで家賃が押し上げられるという悪循環が指摘されている。
在蘭日本人への影響
オランダに赴任・移住する日本人の多くは、社会住宅の待機リストに登録できないケースが多く、自由市場賃貸が事実上の唯一の選択肢となる。今回の動向は、新たに住まいを探す駐在員や留学生にとって直接的なコスト増を意味する。とくにアムステルダムやユトレヒトなどの都市部では需要が集中しており、希望条件に合う物件の確保はさらに難しくなりつつある。住宅探しの際には、予算設定を改めて見直すとともに、早期の情報収集と複数の仲介業者への登録が例年以上に重要になっていると言えそうだ。
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情報源: NU.nl


