民間賃貸住宅への需要が急減——1物件あたり平均23件の応募に
民間賃貸住宅への需要が急減——1物件あたり平均23件の応募に
Pararius最新レポートが示す、vrije sector市場の地殻変動
オランダの民間賃貸住宅市場に、大きな変化の兆しが現れている。住宅プラットフォームParariusが公表した最新の賃貸モニターによると、自由市場賃貸(vrije sector)の物件に対する応募件数が、わずか1年間で42.5%減少した。1物件あたりの平均応募数は23件にとどまり、かつての過熱ぶりとは一線を画す状況となっている。
需要急減の背景にあるもの
vrije sectorとは、政府の家賃規制が適用されない民間賃貸市場を指す。近年のオランダでは、この市場における家賃が都市部を中心に高騰を続けており、入居希望者にとって手が届きにくい水準に達していた。加えて、2024年施行の「中間セグメント賃貸規制(Wet betaalbare huur)」により、従来であればvrije sectorに分類されていた物件の一部が規制対象に組み込まれた。家賃負担の増大と政策変更が重なったことで、賃借を断念したり、別の選択肢へと移行する人が増えたとみられる。
数字が示す市場の静けさ
ひと頃のアムステルダムやロッテルダムでは、1件の物件に数百件もの応募が殺到するケースも珍しくなかった。それと比較すれば、平均23件という数字はいかに需要が落ち着いたかを如実に示している。Parariusのモニターは毎期、市場動向を把握するうえで広く参照される指標であり、今回の結果は不動産関係者の間でも注目を集めている。供給側、すなわち家主や投資家にとっては、入居者を見つけるのにより多くの時間とコストがかかる局面に入ったといえる。
在蘭日本人への影響
この変化は、オランダで住まいを探す在留日本人にとって、無視できないシグナルだ。これまでvrije sectorの物件は競争が激しく、内見の予約すら困難な状況が続いていた。応募件数の減少は、相対的に物件を確保しやすくなる可能性を示唆している。一方で、家賃水準そのものが下がったわけではないため、予算との兼ね合いは引き続き慎重に見極める必要がある。市場の「熱狂」は冷めつつあるが、手ごろな住まいを見つける難しさが根本的に解消されたわけではない点には留意したい。
広告掲載にご興味のある方は こちら
情報源: AD


