2029年からボイラー交換時にハイブリッドヒートポンプが事実上義務化へ
オランダ政府が脱炭素の「中間ステップ」として制度化を再始動
オランダ政府は、2029年以降に暖房用ガスボイラー(cv-ketel)を交換する際、スマート・ハイブリッドヒートポンプの導入を事実上義務付ける方針を固めた。住宅担当のブークホルト=オサリバン大臣が下院に宛てた書簡で明らかにされたもので、現行の通常ガス式ボイラーは新たな効率基準を満たさなくなるため、買い替えを機にヒートポンプへの切り替えが必要となる。政府はこの措置を、2050年までにすべての建物を脱ガス化するという気候目標への「中間ステップ」と位置づけている。
一度撤廃された計画が復活した背景
実は同様の義務化案は2022年、ルッテ第4次内閣のもとで2026年からの導入を目指して検討されていた。しかしその後のスホーフ内閣のもとで、PVV・NSC・VVD・BBBの連立各党が「家庭への費用負担が重すぎる」として計画を撤廃した経緯がある。今回、現在の少数連立内閣が同計画を棚から取り出したのは、連立合意に「ハイブリッドヒートポンプを新たなスタンダードにする」と明記されているためだ。大臣は「VR(改善効率)ボイラーからHR(高効率)ボイラーへの移行と同じように、ハイブリッドヒートポンプはガスボイラーの論理的な後継機だ」と述べ、技術的な自然な進化として位置づけている。
対象範囲とコスト支援の概要
新基準が適用されるのは、ボイラーを交換するタイミングのみであり、現在のボイラーが正常に機能している限り交換を強制されることはない。また、ヒートポンプの設置が技術的に困難なアパートや文化財建造物(monumenten)の居住者は適用除外となる。
導入が求められるのは「スマート」型と呼ばれるモデルで、電力需要が低く価格が安い時間帯に優先的に電力を使う設定が可能な機種に限られる。過負荷が懸念されるオランダの電力網への影響を最小限に抑えるための条件だ。政府はできれば完全電気式ヒートポンプへの移行を望むとしつつも、ハイブリッド型でも新基準を満たすと明示している。
費用面では、購入費用の目安は約6,000ユーロとされており、大臣自身も「多くの人にとって依然として非常に大きな金額だ」と認めている。そのうえで、早めに周知することで家計が計画的に備えられるようにしたいとし、無利子ローンの提供をはじめとする支援策を今後具体化していく考えを示した。すでに数十万世帯が完全電気式またはハイブリッド型ヒートポンプに移行しており、消費者の評判は概ね良好だという。
在蘭日本人への実際的な影響
持ち家に住む在蘭日本人にとっては、現在のボイラーの状態を把握しておくことが当面の現実的な備えとなる。2029年という期限はまだ数年先だが、ボイラーが老朽化してきた場合に想定外の出費とならないよう、交換のタイミングと費用を早めに見込んでおくことが賢明だ。アパート在住者や文化財建造物の居住者は対象外であるため、まず自身の住居が適用対象かどうかを確認することが第一歩となる。政府は支援策の詳細を引き続き検討中であり、今後発表される補助制度や融資条件にも注目が必要だ。
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情報源: NOS Algemeen




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