秋のオランダを彩る10月の文化イベント13選
日本庭園の紅葉からADE第30回まで、全国各地で見どころが集結
10月のオランダは、文化の秋が本格的に幕を開ける季節だ。アムステルダムからマーストリヒト、アイントホーフェンまで、全国各地で大型展覧会やフェスティバルが一斉にスタートする。美術愛好家からデザインファン、クラブミュージックの熱狂者まで、あらゆる嗜好に応えるラインナップが揃っている。
美術館をめぐる秋——マティス、ウィスラー、デ・クーニング
アムステルダムのH’ARTミュージアムでは、パリのポンピドゥー・センターが改修工事に入るのを機に、マティスの作品約80点を収めた企画展「シェ・マティス——ポンピドゥー・センターの傑作たち」が10月3日から開幕する。普段はほぼ門外不出の《ルーマニアのブラウス》も含まれており、貴重な機会となりそうだ。同じアムステルダムのファン・ゴッホ美術館では、「ホイッスラー、ダンディと破壊者」と題した大規模回顧展が10月16日からスタート。あの「ホイッスラーの母」として知られる《グレーと黒のアレンジメント》も展示される。さらにライクスミュージアムでは、ロッテルダム出身の抽象表現主義の巨匠ウィレム・デ・クーニングの回顧展が10月6日から始まり、120点以上のドローイングを通じてその画業の全貌を辿る。
ロッテルダムのボイマンス・ファン・ベーニンゲン美術館も見逃せない。1960年代に一世を風靡しながら長らく忘れられていたベネズエラ出身の女性彫刻家マリソル(1930〜2016)の回顧展が10月9日から開かれる。女性の権利や環境問題をテーマにした遊び心ある木彫作品群が、半世紀以上の時を経て再び注目を集める。
日本ゆかりの体験と大型フェスティバル
在蘭日本人にとって特に気になるのが、ハーグのクリンヘンダール邸内にある日本庭園だろう。毎年数週間だけ一般公開されるこの庭園は年々人気が高まっており、10月10日からの秋季公開では事前のチケット購入が強く推奨されている。紅葉に染まる和の空間は、オランダにいながら日本の秋を感じられる貴重な場所だ。
日本発祥の舞踏(ブトー)に関心がある方には、アムステルダムのテアトロ・ムンガンガで開催される「第10回ブトー・フェスティバル」(10月2・3日)も注目だ。オーストリアや台湾、メキシコなど8カ国から14人のダンサーが参加し、原爆の惨禍を経て生まれた「暗黒舞踏」の現代的解釈を披露する。
そして今年で節目の第30回を迎えるアムステルダム・ダンス・イベント(ADE)は10月21〜25日の5日間、首都を電子音楽一色に染め上げる。コンセルトヘボウ管弦楽団によるベートーヴェン第5番の演奏に合わせて人工の「空」が揺れる演出や、ファン・ゴッホ美術館でのホイッスラー展とのコラボレーション公演など、従来の枠を超えた企画も目を引く。
デザインと科学——オランダらしい知の祭典も
アイントホーフェンでは「オランダ・デザイン・ウィーク」が10月17〜25日に開催される。今年のテーマは「RAW(Rebel Authentic Worth)」——飾らない、ありのままの価値を探る9日間だ。サステナビリティや新素材、テクノロジーなど社会的テーマに向き合う国際的なクリエイターたちの作品が集結する。ハールレムのテイラース博物館では、科学的探求の本質を問う展示「ゼーケル・ウェーテン?(本当に確かか?)」が10月2日から始まり、事実と証明の意味を改めて考えさせる内容となっている。
美術、音楽、デザイン、自然——10月のオランダは、どこへ足を運んでも発見がある。週末のお出かけ先に迷ったとき、このリストがきっと役に立つはずだ。
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情報源: DutchNews


