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トランプ政権はなぜICCを嫌うのか――ハーグ、オランダの選択
政治・行政 読了 2分

トランプ政権はなぜICCを嫌うのか――ハーグ、オランダの選択

20年超の取材経験を持つ記者が語る「一石ずつ」の解体戦略

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ハーグに本部を置く国際刑事裁判所(ICC)が、かつてない政治的圧力にさらされている。トランプ政権はICCを「一石ずつ(steen voor steen)」解体しようとしているとNRCは報じており、その攻撃は外交的な言葉遊びにとどまらず、制度そのものの根幹を揺るがしかねない段階に達している。

20年超の取材者が読み解く「フロンタルな攻撃」

NRCのポッドキャスト「世界問題(Wereldzaken)」では、20年以上ICCを取材してきた地政学エディターのハネケ・チン=ア=フォーがゲストとして登場し、この問題を掘り下げた。彼女が強調するのは、トランプ政権の姿勢が単なる批判ではなく、ICCの機能と正統性を組織的に損なおうとする「フロンタルな攻撃」であるという点だ。アメリカはそもそもICCのローマ規程を批准していないが、世界最大の政治・軍事力を持つ国がICCを敵視することで、他国への心理的・外交的な圧力も生まれる。

失われるものと、オランダの役割

ICCが弱体化した場合に失われるものは何か。チン=ア=フォーは、戦争犯罪や人道に対する罪について国際的に裁く場としてのICCの存在意義を指摘する。被害者にとっては、国内司法が機能しない状況でも正義を求められる唯一の窓口となっている場合も少なくない。ICCが解体されれば、こうした国際的な刑事司法の枠組みそのものが空洞化するリスクがある。

一方、開催国(gastland)であるオランダの立場も問われている。ハーグはICCをはじめとする多くの国際機関を抱える「国際法の都市」としての地位を誇ってきた。オランダ政府がアメリカの圧力に対してどこまで毅然とした姿勢を示せるか、あるいは外交的配慮の中でどう折り合いをつけるかは、ハーグに暮らす在蘭日本人を含む多くの国際社会の関係者が注視するところだ。

主任検察官をめぐる調査報道も進行中

こうした外圧と並行して、ICC内部でも不安定要素がある。NRCはICC主任検察官のカリム・カーン(Karim Khan)をめぐる調査報道も展開しており、組織のガバナンスについても問題提起がなされている。外からの政治攻撃と内部の信頼性問題が重なることで、ICCは二重の試練にさらされている形だ。

在蘭日本人にとって、ICCはハーグという生活圏に根ざした実在する国際機関である。その存続と機能の行方は、国際法秩序への信頼という意味で、決して対岸の火事ではない。

情報源: NRC

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