補助金で住宅省エネ化が加速、管理組合はまだ遅れ
2025年は約30万戸が改修、2021年以来の最高水準に
オランダで住宅の省エネ改修が勢いを増している。2025年、エネルギー補助金またはローンを活用して省エネ化を実施した住宅数は前年比22%増加し、約30万戸に達した。これは2021年以来の最高水準であり、個人の住宅オーナーによる取り組みが着実に広がっていることを示している。
補助金制度が後押し、個人オーナーの動きが活発化
今回の増加を支えているのは、政府が用意するエネルギー補助金や低利ローンといった支援制度だ。断熱材の追加設置や太陽光パネルの導入、高効率ヒートポンプへの切り替えなどが代表的な改修内容で、こうした取り組みに対して一定額の補助が受けられる仕組みとなっている。エネルギー価格の高止まりが続くなか、長期的な光熱費の削減を見込んで改修に踏み切る住宅オーナーが増えたとみられる。個人が自由に意思決定できる一戸建てや小規模な賃貸物件では、こうした制度が比較的スムーズに活用されている。
VvE(管理組合)の省エネ化は依然として停滞
一方で課題として浮き彫りになっているのが、集合住宅を管理する組合「VvE(Vereniging van Eigenaren)」が所管する物件の遅れだ。VvEとは、マンションや集合住宅の区分所有者が共同で建物の管理・維持を行うための法人組織であり、日本の管理組合に相当する。省エネ改修を実施するには区分所有者全員の合意が必要となる場合が多く、意思決定に時間がかかることが最大のネックとなっている。財政的な準備不足や、住民間の温度差も改修の足かせになっているとされる。
在蘭日本人にとっての意味
オランダに住む日本人の中にも、マンションや集合住宅に居住している方は少なくない。VvEに加入している場合、省エネ改修は個人の判断だけでは進められず、組合の総会での決議が必要となる。自分の物件がどのようなエネルギー効率の状態にあるかを把握し、VvEの動向に関心を持つことが、将来的な資産価値の維持や光熱費の節約にもつながる。個人所有の住宅に住む場合は、政府の補助金制度を積極的に活用する好機が続いており、関連情報を定期的に確認しておくことが勧められる。オランダ全体の脱炭素化目標の達成に向け、VvEを含む集合住宅セクターへの政策的なテコ入れも今後議論されていくとみられる。
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情報源: NU.nl


