野党ProとVoltが連携、予算交渉でイェッテン政権に迫る
社会保障費削減の見直しを軸に、左右の野党が政府を挟み撃ち
オランダの予算交渉が正念場を迎えている。左派のProと親欧州派のVoltは、次の交渉ラウンドに向けて共同戦線を張ることで合意した。二党の議席を合算することで、連立与党は下院で安定過半数を確保でき、上院での可決に必要な16議席にも届く見通しとなる。Pro党首のヘッセ・クラーファーは「われわれの左翼政党と、Voltの議席を合わせれば政府に安定多数をもたらせる」と述べ、連携の意義を強調した。
「富裕層の公正な負担」を求めるLeft vs 削減拡大を迫るRight
交渉の核心にあるのは、社会保障費の削減をめぐる対立だ。ハイネン財務相はすでに、今年2月の連立合意に盛り込まれていた60億ユーロ規模の福祉削減のうち約半分を撤回または延期することに応じた。しかしProはさらなる譲歩を求めており、クラーファーは「超富裕層に公正な負担を求める」と主張し、進歩的な協力を呼びかけている。一方、右派自由主義政党のJA21はまったく逆の立場から、福祉削減のいっそうの拡大を要求。減税こそが家計や企業への圧迫を和らげる最善策だと論じている。
Volt党首のラウレンス・ダッセンは「世界は急速に変化している。人々は政治家が協力し、持続可能で革新的な未来を目指すことを期待している」とコメントした。イェッテン首相はこれまで「どちらかの側を排除すれば国家に損害を与える」として中道的な解決策を模索してきたが、左右双方の野党から一方を選ぶよう圧力をかけられている。クラーファーは「個々の省庁ごとに別々の取引をしようとすれば、予算案全体を阻止する」と明言しており、政府には逃げ道がほとんど残されていない。
週末の個別協議、BBBも交渉テーブルに復帰
土曜日、イェッテン首相とハイネン財務相はPro、Volt、キリスト教民主系のChristenUnieと個別に協議を行った。ChristenUnie党首のミルヤム・ビッカーは「連立側に動きがあった」と述べつつも、「エネルギーや食料品の価格が上昇するなか、各家庭が冬を越せるよう手当てすることが最優先」と主張し、与党側が「urgency(切迫感)を感じる高い時期」だと訴えた。同日午後には、下院で12議席を持つ右派連合を組むJA21と正統プロテスタント系のSGPとも会談が予定された。
さらに、一度は交渉の選択肢から外れていた農民政党BBBが土壇場で復帰した経緯も注目される。イェッテン首相は、BBBが予算審議中の不信任動議を支持したことを受けて交渉対象から除外すると表明していたが、その後ヘンク・フェルメール党首と電話で和解し、協議を再開することになった。BBBは上院で第2勢力であり、その動向は議会運営に直接影響する。政府が有効な多数派を構築できるかどうかは、複雑に絡み合う各党の要求をどこまで調整できるかにかかっている。在蘭日本人を含む生活者にとっては、福祉制度の行方や生活費対策の内容が今後の予算合意でどう決まるかが、引き続き注目点となる。
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情報源: DutchNews




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