失業給付の期間短縮、雇用増加への効果はほぼ皆無――CPBが試算
失業給付の期間短縮、雇用増加への効果はほぼ皆無――CPBが試算
政府が検討する制度改革の前提に、公的研究機関が疑問符
オランダ政府が検討している失業給付制度(WW)の見直しをめぐり、公的シンクタンクであるオランダ中央計画局(CPB)が社会労働省の依頼を受けてまとめた試算が公表された。その内容は、給付期間を短縮しても雇用の増加にはほとんどつながらないというものだ。給付削減が就労意欲を高め、労働市場の活性化をもたらすという政策立案上の前提に、正面から疑問を突きつける結果となっている。
「給付を削れば働く」という前提への疑問
失業給付の期間を短縮することで、受給者が早期に求職活動を本格化させ、就職率が上がるという考え方は、労働市場政策の世界では広く議論されてきた。オランダでも、現行のWW制度が手厚すぎることで就労インセンティブを損なっているとの批判が政界の一部から上がっており、政府はこの前提に立って制度改革の検討を進めてきた。しかしCPBの試算は、少なくともオランダの現状においては、給付期間の短縮が雇用全体の増加にほぼ効果をもたらさないことを示している。
試算が意味すること
CPBはオランダ政府の経済・財政政策の根拠となる公式試算を担う機関であり、その分析は政策決定において重視される。今回の試算は社会労働省自身が依頼したものであるだけに、結果の重みは大きい。給付期間の短縮は受給者個人の行動を多少変える可能性があるとしても、マクロの雇用水準という観点では、その効果は限定的にとどまるという。
在蘭日本人への影響と社会的含意
この問題は、オランダで働く日本人にとっても無関係ではない。万が一の解雇や契約終了に備えてWW制度を理解しておくことは、生活設計の観点から重要だ。現時点では給付制度の具体的な変更は決まっていないが、今後の政策議論の行方によっては、給付の最長受給期間が変わる可能性がある。CPBの試算が政府内の議論にどう反映されるかは、引き続き注目が必要だ。より広くオランダ社会全体を見ると、今回の結果は、社会保障の削減が財政効果をもたらすとしても、それが必ずしも労働市場の改善に直結するわけではないという現実を改めて示したと言える。政府が制度改革を進める際には、CPBの分析をどう位置づけるかが問われることになる。
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情報源: NU.nl




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