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難民・庇護申請者の就労促進、SERが政府に包括的勧告
政治・行政 読了 2分

難民・庇護申請者の就労促進、SERが政府に包括的勧告

「来蘭直後から就労支援を」——資格取得8年後の就労率は57%にとどまる現実

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オランダの社会経済評議会(SER)は、庇護申請者・在留資格取得者(ステータスホウダー)・ウクライナ難民の就労促進に向けた包括的な勧告を、社会雇用省に提出した。来蘭直後から「タレントスキャン」と呼ばれる能力・意欲調査を実施し、就労支援を受け入れプロセスの最優先目標に据えるべきというのが主な内容だ。現状では難民の就労を阻む構造的な障壁が積み重なっており、制度の抜本的な見直しが急務とされている。

就労率57%が示す制度的な失敗

会計検査院(Algemene Rekenkamer)は今年初め、オランダが在留資格取得者を人手不足の業種に送り込むことにほとんど成功していないと結論づけた。SERが引用するオランダ統計局(CBS)のデータも同様の実態を裏付ける。在留資格取得から8年が経過した時点でも、就労しているのは57%に過ぎず、オランダ全国平均の81%を大きく下回っている。

背景には難民受け入れの仕組みそのものの問題がある。現行制度では待機期間が長く、複数回の転居を余儀なくされるケースも多い。さらに「現在は日中に語学授業があり、通学時間も含めると就労と組み合わせるのが実質的に困難な状況だ」とSERの広報担当者は指摘する。同評議会は、語学習得や市民統合プログラムを就労・就学の周辺に配置し直す「発想の転換」を求めている。

自治体に法的責任と財源を

SERが特に重視するのが自治体の役割だ。現在、難民向け受け入れ施設を運営するCOA(中央難民受け入れ機関)は就労に関するアドバイスを提供するのみで、職業紹介はおこなっていない。SERはこの体制を改め、自治体が庇護申請者・在留資格取得者・ウクライナ難民すべての就労支援を担う法的義務と恒常的な財源を持つべきだと訴える。「自治体がこれを実現できるのは、十分な人員・予算があってこそ。それを求めている」と広報担当者は強調した。

就労ルール自体はすでに一部緩和されており、庇護申請者は申請から3カ月後以降に就労できるようになった(従来は6カ月)。ただし「安全国」出身者など審査通過の見込みが低いとされる申請者はこの対象外となり、むしろ就労が一切認められなくなった。制度の緩和と厳格化が並行して進む複雑な状況だ。

「医師が配達員として働く」問題を見逃すな

Aartsen就労・参加相は「仕事は充実感と自己尊重をもたらす。新たな住民には才能がある。彼らは働ける、働きたいと思っている」と述べ、4年以内に7万5000人の新規就労を目標として掲げている。しかしSERはこの数値目標だけでは不十分だと釘を刺す。「問題は就労者数だけではない。適切なレベルの仕事に就けているかどうかも同じくらい重要だ。医師が即時配達サービスの配達員として働いているという話をよく耳にする。それ自体が大きな問題だ」と評議会は指摘する。

勧告はさらに、人手不足が深刻な医療や技術分野について、全国の使用者・労働者団体が具体的な受け入れ策を業界レベルで取り決めるよう求めている。在蘭の日本人にとっても、就労市場の多様性確保や医療・介護サービスの担い手不足は無縁ではない。今回の勧告が政策にどう反映されるかは、オランダ社会全体の労働力確保の行方を左右する。

情報源: NOS Algemeen

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