2026年版・予算と生活スタイルで選ぶオランダ主要5都市の賃貸比較
全国平均7.3%上昇の賃貸市場、都市ごとの格差を把握して住まい探しを
オランダへの移住を考えるとき、「どの都市に住むか」という選択は年々重みを増している。不動産情報サービスParariusが発表した最新の「Huurmonitor(賃貸市場レポート)」によると、規制外の自由市場における全国平均賃料は過去1年で7.3%上昇し、約21ユーロ/㎡に達した。だがこの平均値は、都市ごとの大きな差異を覆い隠している。アムステルダム、ロッテルダム、ユトレヒト、デン・ハーグ、エインドホーフェンのいわゆる「G5」は、それぞれ異なる動きを見せており、契約を結ぶ前にその差を理解しておく価値は十分ある。
最高値のアムステルダムと躍進するロッテルダム
G5の中で最も高額なのは依然としてアムステルダムで、28.53ユーロ/㎡(前年比5.1%増)と他都市を大きく引き離す。テック・金融・クリエイティブ分野の求人が集中し、国際的な生活環境の密度でも群を抜く。80㎡の物件であれば月2,300〜2,500ユーロ程度(光熱費別)が目安となる。仕事の拠点がこの街に固定されているなら、賃料の高さは一定の必然性を持つとも言える。
一方、今年の上昇率が際立ったのはロッテルダムだ。前年比10.4%増の22.78ユーロ/㎡と、G5内でも最も急激な値上がりを記録した。それでもアムステルダムよりは同面積で割安感があり、近代的な都市景観や物流・海運産業に根ざした国際的なビジネス文化が魅力として機能している。デン・ハーグは6.5%増の22.42ユーロ/㎡で、国際司法裁判所や大使館、多国籍企業の本社が集積するため、外交・法律・企業勤務者に根強い人気がある。アムステルダムやロッテルダムに比べてゆったりとしたペースで、自転車で海岸線にアクセスできる点も特徴だ。
利便性のユトレヒトと「Brainport」のエインドホーフェン
ユトレヒトは5.9%増の21.61ユーロ/㎡と、G5の中では値上がり幅が比較的穏やかだった。最大の強みは国鉄ネットワークの中心に位置することで、オランダ主要都市のほぼすべてに30分以内で移動できる。国内最大規模の大学を擁し、中世の面影を残す旧市街の文化的環境も人気の理由だ。交通利便性と街の魅力が相まって、物件競争率は常に高い水準を保っている。
エインドホーフェンはロッテルダムに次ぐ10.0%増と上昇が顕著だったものの、19.55ユーロ/㎡はG5で最も手頃な水準にとどまる。ASMLやフィリップスを筆頭とする「Brainport」エコシステムがこの街の経済を支えており、テック・エンジニアリング分野の高度専門職を持つ国際人材が多く集まる。その分野で働く人にとっては、コスト面でも職場環境の面でも現実的な選択肢となり得る。
住まい探しで準備すべきこと
競争が激しい現在のオランダ賃貸市場では、大家側の審査基準も厳しくなっている。一般的に、月額家賃の3〜4倍の総収入証明が求められ、雇用契約書・直近の給与明細・賃貸履歴のサマリーを事前に用意しておくことが不可欠だ。人気エリアの物件は公開から数日以内に成約するケースも珍しくないため、書類を整えた状態で内見に臨む姿勢が求められる。在蘭の日本人にとっても、「どの街に住むか」の判断は仕事・通勤・生活コストに直結する。各都市の数字と特性を正確に把握したうえで、自分のキャリアや生活スタイルに合った選択をしたい。
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情報源: DutchNews


